BEMIG を使用して Backup Exec データベースを以前のバージョンから手動でアップグレードする方法

記事: 100036423
最終公開日: 2022-07-21
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製品: Backup Exec

問題

Backup Exec を以前のバージョンから手動でアップグレードする必要がある。

 

解決策

Backup Exec (BE) インストーラーを使用してアップグレードを実施して、BE と BE データベース (BEDB) をアップグレードすることをお勧めします。

あるは Backup Exec Migration Assistant (BEMA) を使用して、サーバーの移行と同時にアップグレードを実施することもできます。- Backup Exec Migration Assistant を使用して異なる別のサーバーに Backup Exec を移行する方法

これら方法が失敗する場合、または以前のバージョンの BE で保存したデータベースを新しいバージョンの BE に追加する必要がある場合は、BEMIG ツールを使用できます。このツールは、BE インストーラと同じアップグレードバージョンルールを使用します。以下の表に説明があります。

注意: 次のいずれかの条件が当てはまる場合は、このドキュメントの手順を実行しないでください。

  • Backup Exec をクラスタ化している。
  • Backup Exec Shared Storage Option (SSO) をインストールしている。
  • Backup Exec 集中管理サーバー (CAS) をインストールしている。
  • Backup Exec Server Free Option をインストールしている。
  • Backup Exec をインストールしているコンピュータと、Backup Exec のインストール先のコンピュータが、異なるバージョンの Windows オペレーティングシステムで実行している。
  • Backup Exec をサーバー上の異なるドライブ/ディレクトリに移動しようとしている。

手順:

1. まず、BE が最新のバージョンを使用しているかを確認します。最新のアップデート、サービスパック、フィーチャーパック、ホットフィクス等を適用します。最新バージョンのインストーラーやパッチインストーラーは  ダウンロードセンター から入手できます。

2. すべての Backup Exec サービス ([SQL Server (BKUPEXEC)] サービスを含む) を停止します。

注: Backup Exec 22 では、SQL サービス名が [SQL Server (BKUPEXEC64)] になりました。

3. \Program Files\Veritas\Backup Exec ディレクトリ、または \Program Files\Symantec\Backup Exec ディレクトリを開きます。Data フォルダーをコピーし、同じ場所に貼り付けます。「コピー ~ Data」の名前を、「Data-<今日の日付>」または「Data-<バージョン#>-New」と変更します。

4. 以前のバージョンの BE から保存したデータベースファイルを Backup Exec\Data フォルダにコピー (または Backup Exec\Data フォルダ全体をコピー) します。

データベースファイルは bedb_dat.mdf ファイルと bedb_log.ldf ファイルです。

5. Catalogs フォルダーも保存済みの場合は、現在の Catalogs フォルダーの名前を Catalogs.old に変更し、保存してある Catalogs フォルダーを Backup Exec 下にコピー/移動します。

6. SQL サービスを起動します。

7. BEMIG のレジストリキーを設定します。

警告: Windows のレジストリエディタを不適切に使用すると、オペレーティングシステムが正常に機能しなくなる可能性があります。Windows レジストリを変更する際は十分に注意してください。レジストリエディタのアプリケーションを使用した経験がある場合にのみ、レジストリの修正を行ってくだ さい。レジストリを変更する前に、レジストリとワークステーションの完全なバックアップを行うことをお勧めします。

7a.レジストリエディタを起動します ([スタート][ファイル名を指定して実行][Regedit] と入力)。  
     HKLM | Software | Veritas | Backup Exec for Windows | Backup Exec | <バージョン番号> | Install に移動します。

7b. [Upgrade] の値を 1 に変更します。

存在しない場合は、DWORD として作成します。

7c. [Upgrade Version] の値を、インポート元の DB のバージョンの値に変更します。表を参照してください。

存在しない場合は、文字列値として作成します。

[Upgrade Version] の値は、次の表を参照してください。「X」がアップグレード可能なバージョンを示しています。

BEバージョン Upgrade Version 値 11 12.0 12.5 2010 2010 R2 2010 R3 2012 2014 15 16 20 21 22
9.1 9.1.4691.0  X                        
10.0 revision 5484 10.0.5484.0  X                        
10.0 revision 5520 10.0.5520.0  X                        
10.1 (10d) 10.1.5629.0 X X                      
11 revision 6235 11.0.6235.0   X  X  X  X              
11 (11d) revision 7170 11.0.7170.0  X X X X X

X

             
12.0 12.0.1364.0     X X X X              
12.5 12.5.2213.0       X X X X  X          
2010 13.0.2896.0         X X X  X          
2010 R2 13.0.4164.0           X X  X          
2010 R3 13.0.5204.0             X  X X(1)  X(1)      
2012 14.0.1798.0                X X  X      
2014 14.1.1786.0                  X  X X    
15 14.2.1180.0                    X X X  
16 16.0.1142                     X X  
20 20.0.1188                       X X
21 21.0.1200                         X

(1) Backup Exec 2010 から Backup Exec 15 または 16 にアップグレードする場合は、予め SP4 以降をインストールしておく必要があります。

注意: Backup Exec 15 と 16 は Backup Exec サーバーとして 32-bit オペレーティングシステムをサポートしていないので、32-bit オペレーティングシステムで動作している古いバージョンの Backup Exec を Backup Exec 15 または 15 にアップグレードしないでください。

 

8. コマンドプロンプトを開いて、\Program Files\Veritas\Backup Exec に移動し、BEMIG を実行します。

C:\>cd C:\Program Files\Veritas\Backup Exec

C:\Program files\Veritas\Backup Exec>bemig

更新が完全に完了しコマンドプロンプトに戻るのを待ちます。

9. BE サービスを起動し、BE 管理コンソールを開きます。

注1: サービスの起動に失敗する場合は、次の追加の手順が必要になることがあります。

  1. [SQL Server (BKUPEXEC)] サービスを停止します。BE 22 では [SQL Server (BKUPEXEC64)] です。
  2. BEDB データベースファイルを Data フォルダからデスクトップにコピーします。
  3. [SQL Server (BKUPEXEC)] サービスを起動します。BE 22 では [SQL Server (BKUPEXEC64)] です。
  4. BEutility のデータベースのコピー機能を実行し、デスクトップ上の BEDB ファイルをインポートします。これにより、データベースに影響を及ぼす環境の変更要素が修正されます。
  5. データベースのコピーに関する文書 - https://www.veritas.com/support/en_US/article.100017867  

注2: 移行前に実行されたジョブのジョブログは、BEDB 内では管理されません。移行後も古いジョブログにアクセスする必要がある場合は、別途コピーする必要がありますが、移行先のサーバで BE が別のパスにインストールされている場合は、コピーしたジョブログを管理コンソールから開くことができません。この場合は XML ファイルを直接開いて確認する必要があります。

注3: 新しいサーバーではボリュームに新しい識別子が付与されるほか、オペレーティングシステムのプラグアンドプレイでテープライブラリなどのストレージデバイスを検出するため、バックアップのターゲットとして使用していたストレージデバイスは、移行後に新しいデバイスとして認識されます。このため、BE のストレージ構成を調整し、ジョブが新しく構成されたデバイスを使用するように、ジョブ定義の再設定が必要となる場合があります。

 

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