Veritas NetBackup™ Appliance リリースノート
- NetBackup appliance 4.0 について
- NetBackup appliance 4.0 の機能、拡張機能、変更
- NetBackup Appliance ハードウェアの機能
- NetBackup Appliance の互換性
- 操作上の注意事項
- 付録 A. リリース内容
- 付録 B. 関連マニュアル
NetBackup Appliance 4.0 の新機能、拡張機能、変更点
次のリストに、NetBackup appliance 4.0 リリースの新機能、拡張機能、変更点を示します。
すべての出荷時のデフォルトパスワードを変更するための要件
このリリース以降、プライマリアプライアンスのユーザーアカウントのデフォルトパスワードを変更する必要があります。新しいバージョン 4.0 のアプライアンス、またはバージョン 4.0 を使用して再イメージングしたアプライアンスでは、デフォルトのクレデンシャル (admin/P@ssw0rd) で初めてログインした後、初期構成を開始すると、次のパスワードを変更するように求められます。
admin
maintenance
sysadmin (IPMI)
バージョン 4.0 にアップグレードする場合、アップグレード RPM のプレフライトチェックと Appliance Upgrade Readiness Analyzer はどちらも、これらのユーザーアカウントの既存のデフォルトパスワードをチェックして、パスワードの変更を推奨します。
Veritas NetInsights によるマイアプライアンスポータルの置き換え
Veritas NetInsights コンソールのリリースに伴い、マイアプライアンスポータルはサポートされなくなり、廃止されます。アプライアンスの登録は、Veritas Account Manager のクレデンシャルを使用して、NetInsights ポータル (https://netInsights.veritas.com) にサインインして実行する必要があります。詳しくは、『Veritas Appliance AutoSupport リファレンスガイド』と『Veritas Usage Insights for NetBackup スタートガイド』を参照してください。
メモ:
4.0 ソフトウェアリリースでは、Web コンソール構成の[ようこそ (Welcome)]ページと[登録 (Registration)]ページで、マイアプライアンスポータルへの参照が引き続き含まれています。アプライアンスの登録には、これらの参照を無視して NetInsights ポータルを使用してください。
Smart Meter の名称の Veritas Usage Insights への置き換え
このリリース以降 (および NetBackup 9.0) から、Smart Meter の名称が Veritas Usage Insights に変更されました。登録キーに関するすべての必要条件はそのまま維持され、既存の Smart Meter キーを使用しているアプライアンスに影響はありません。詳しくは、『Veritas Usage Insights for NetBackup スタートガイド』または『Veritas Appliance AutoSupport リファレンスガイド』を参照するか、リンク https://netInsights.veritas.com をクリックし、Veritas Account Manager のクレデンシャルを使用して NetInsights ポータルにサインインしてください。
NFSv4 のサポート
このリリース以降、NetBackup Appliance はアプライアンスサーバー側から NFSv4 をサポートします。ユニバーサル共有や Copilot 共有などのシステム共有やバックアップ共有を含む、アプライアンスによってエクスポートされたすべての共有を、NFSv4 を使用してマウントできます。
SNMP V3 のサポート
このリリース以降、NetBackup Appliance は SNMP V3 をサポートするようになりました。これにより、SNMP ユーザーは認証と暗号化のセキュリティ機能を有効にできます。詳しくは、『NetBackup Appliance 管理者ガイド』を参照してください。
NetBackup VxUpdate リポジトリパーティションのサイズ変更または移動
このリリース以降、NetBackup VxUpdate リポジトリのパーティションのサイズを最小値の 100 GB より大きい値に変更できるようになりました。パーティションの最大サイズは、すべての未割り当てのストレージの量によって異なります。このパーティションのサイズは、NetBackup Appliance Web コンソールまたは NetBackup Appliance シェルメニューを使用して変更できます。Web コンソールやシェルメニューを使用して、NetBackup VxUpdate リポジトリのパーティションを他のディスクボリュームに移動することもできます。
詳しくは、次を参照してください。
『NetBackup Appliance 管理者ガイド』
『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』
出荷時の設定へのリセットを実行するときのデータ保持の制限
3.1 から 3.3.0.1 までのバージョンからバージョン 4.0 にアップグレードした場合、出荷時の設定へのリセット (Main > Support > FactoryReset) を実行してバックアップデータを保持することはできません。以前のアップグレード中にデータ形式が更新されているため、バックアップデータを保持できません。新しいデータ形式は元に戻せず、古いバージョンのソフトウェアでは新しいデータ形式を認識できません。したがって、ソフトウェアのバージョンは以前のバージョンに戻されますが、すべてのデータが削除されます。
バージョン 3.0 からバージョン 4.0 にアップグレードすると、出荷時の設定へのリセットを実行してバックアップデータを保持できますが、ソフトウェアのバージョンは戻されず、4.0 のままになります。
新しい[ファイルマネージャ (File Manager)]機能
Appliance Web コンソールの[管理 (Manage)]ページに、[ファイルマネージャ (File Manager)]タブが追加されました。この機能を使用して、手動でアプライアンスにアップロードする証明書ファイルとその他の類似ファイルを管理できます。詳しくは、『NetBackup Appliance 管理者ガイド』を参照してください。
ソフトウェア更新の新しい[アップロード (Upload)]オプション
[管理 (Manage)]の[ソフトウェアの更新 (Software Updates)]ページに、[アップロード (Upload)]機能が追加されました。この機能を使用して、Hotfix/パッチ、アドオン、Appliance Upgrade Readiness Analyzer をアプライアンスにアップロードできます。詳しくは、『NetBackup Appliance 管理者ガイド』を参照してください。
ゲストおよびローカルユーザーによるユニバーサル共有へのアクセス
このリリース以降、アップグレードの完了後に、ゲストユーザーと既存のローカルユーザーはユニバーサル共有または CIFS 共有にアクセスできません。アップグレードの完了後、次の操作により、これらの共有へのアクセス権を付与できます。
ゲストユーザー: 新しいローカルユーザーを作成してゲストユーザーを置き換えます。
既存のローカルユーザー: これらのユーザーのパスワードを変更します。
MSDP パーティションの新しいデータ暗号化オプション
このリリース以降、次のコマンドを使用して MSDP パーティションに格納されているデータの暗号化の有効と無効を切り替えられるようになりました。
Main > Settings > Deduplication > Tune MSDP_ENCRYPTION
詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
一般的な CIFS 共有へのアクセスを管理する新しいコマンド
NetBackup Appliance は、パッチやインストールファイルの保存、サポートへのログのアップロード、外部サーバーへのログの転送、OST プラグインのアップロードなどの内部操作の一部に一般的な CIFS 共有を使用します。
このリリース以降、admin ユーザーを除くすべてのローカルユーザー、Active Directory ユーザー、およびユーザーグループによる一般的な CIFS 共有へのアクセスを管理する必要があります。一般的な CIFS 共有へのアクセスを管理するには、Settings > Security > Authentication > CIFSShare コマンドを使用します。詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
PasswordExpiry コマンドの新しいシェルメニューの場所
このリリース以降、PasswordExpiry コマンドのオプションは、Main > Manage > NetBackupCLI メニューから Main > Settings > Security > Authentication > LocalUser メニューに移動されました。この変更により、NetBackupCLI ユーザーを含むすべてのローカルユーザーが、一カ所で PasswordExpiry を構成できるようになりました。詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
新しい DataCollect コマンド
このリリース以降、DataCollect コマンドセットが拡張され、より多くの情報を収集し、収集されたすべてのログを管理できるようになりました。新しいコマンドには、次の操作を実行できるオプションが含まれています。
既存のすべての DataCollect ログを削除して新しいログを生成する Cleanstart オプション。
以前のアプライアンスのすべての datacollect ログを削除し、新しい datacollect ログを収集します。
現在のすべての datacollect プロセスの進捗状況を確認します。
datacollect ログを特定の場所やパス、またはベリタスのサーバーにアップロードします。
詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
アプライアンスのセキュリティレベルを設定するための新しいコマンド
このリリース以降、NetBackup Appliance のセキュリティレベルを設定して、アプライアンスのオペレーティングシステム (VxOS) へのユーザーアクセスを制限できます。セキュリティレベルが[高 (High)]に設定されている場合、Appliance Web コンソールとアプライアンスシェルメニューでは、次の制限が適用されます。
ユーザーはメンテナンスユーザーアカウントにアクセスして、基になるオペレーティングシステムタスクのトラブルシューティングまたは管理を実行できなくなります (Support > Maintenance メニューはシェルメニューから使用できません)。
ユーザーは NetBackupCLI ユーザーを作成および削除できなくなります (Manage > NetBackupCLI メニューはシェルメニューから使用できません)。
ユーザーは NetBackupCLI 役割を付与または無効化できなくなります (Authorization > Grant NetBackupCLI メニューはシェルメニューから使用できません)。
NetBackupCLI 役割を持つユーザーは、アプライアンスにログインできません。
詳しくは、次のマニュアルを参照してください。
『NetBackup Appliance セキュリティガイド』
『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』
アップグレード分析ツールをダウンロードするための新しいコマンド
このリリース以降、アプライアンスシェルメニューで次のコマンドを使用して Appliance Upgrade Readiness Analyzer をダウンロードできます。
Main > Manage > Software > DownloadAnalyzer
詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
アプライアンスで使用されている証明書を表示する新しいコマンド
このリリース以降、次のコマンドを使用して、アプライアンスで現在使用されている認証局 (CA) を表示できます。
Main > Settings > NetBackup > CertificateUsage Show
詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
システムメモリを圧縮する新しいコマンド
このリリース以降、次のコマンドを使用してシステムメモリを圧縮し、NetBackup ジョブの作業負荷を長時間実行することで生じるフラグメントを削減できます。
Main > Settings > Sysctl > CompactMemory
詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
STIG のコマンドオプション名の変更
このリリース以降、Main > Settings > Security > STIG コマンドの Show オプションが Status (Main > Settings > Security > STIG Status) に変更されました。
この変更を反映するよう、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』が更新されました。
インスタントアクセス用の新しいコマンド
3.3.0.1 リリース以降では、インスタントアクセスの動作レベルを下げたり復元したり、現在の状態を確認したりできます。アプライアンスソフトウェアのアップグレード時間を短縮するために必要な場合にのみ、動作レベルを下げてください。これらのコマンドは Main > Support > InstantAccess ビューにあります。詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
SAN クライアントの削除された制限事項 (バージョン 3.3.0.1 以降)
ゾーンごとに 1 つのイニシエータと 1 つのターゲットのみ構成でき、各クライアントホストを 1 つの FT メディアサーバーにのみゾーニングできるという SAN クライアントの制限事項が削除されました。これらの制限事項についての情報は、『NetBackup Appliance ファイバーチャネルガイド』から削除されました。
高可用性 (HA) ノードのアップグレード時の手動切り替えは不要
このリリース以降、HA ノードのアップグレードでは手動による切り替えを実行する必要がなくなりました。最初のノードをアップグレードし、Support > Test Software コマンドを正常に実行した後、もう一方のノードにログインしてアップグレードプロセスを開始します。切り替えは自動的に行われます。この変更を反映するよう、『NetBackup Appliance アップグレードガイド』と『NetBackup Appliance 高可用性リファレンスガイド』が更新されました。
Veritas 5350 Appliance は、利用可能なバックアップ容量を合計 1,920 TiB (2,111 TB) まで拡張できるハードウェアとソフトウェアのストレージシステムです。この配備は、大規模な作業負荷のメディアサーバーソリューションを想定しています。1 台の 2U 5350 Appliance 計算ノードと、データストレージに使用する必須の外部接続 5U84 プライマリストレージシェルフ 1 台から成ります。5350 Appliance 自体にはデータストレージ用の内部ディスク容量はありません。追加のデータストレージ容量が必要な場合は、オプションで最大 3 台の 5U84 拡張ストレージシェルフを追加できます。詳しくは、『NetBackup 5350 Appliance 製品説明ガイド』を参照してください。
注意:
5350 Appliance では、必要なハードウェアおよび関連ソフトウェア機能のサポートが含まれる改訂版のソフトウェアリリース 4.0 が使用されます。5350 Appliance のサポート対象ソフトウェアの最小バージョンは、各ユニットに付属している改訂版の 4.0 バージョンです。再イメージングが必要になった場合は、改訂版の 4.0 以降のソフトウェアバージョンを使用する必要があります。
メモ:
改訂版の 4.0 ソフトウェアバージョンは、他のアプライアンスのモデルにはインストールできません。改訂版の 4.0 ソフトウェアバージョンを使用して 5240、5250、5330、または 5340 Appliance を再イメージングしようとすると、ブロックされます。
5350 Appliance は、NetBackup バージョン 9.0 を搭載して出荷されます。
5350 Appliance には、SSD (ソリッドステートドライブ) が含まれています。SSD には、出荷時にアプライアンスにインストールされている ISO イメージと IPSec 証明書のバックアップコピーが含まれています。シャーシの交換後に IPsec 証明書が消失した場合は、SSD から再インポートできます。詳しくは、次のマニュアルを参照してください。
『NetBackup Appliance セキュリティガイド』
『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』
高可用性 (HA) のサポートなし
5350 Appliance は、高可用性 (HA) 構成での使用は想定されていない、またはサポートされていません。
ファイバートランスポートの構成の柔軟性の拡張
5350 Appliance では、NetBackup SAN クライアント用のファイバートランスポートターゲットモード (FTMS または MSDP)、最適化複製、ファイバーチャネル (FC) を使用した他の NetBackup Appliance への自動イメージレプリケーションを構成できます。ターゲット (FTMS)、ターゲット (MSDP)、またはイニシエータで任意の利用可能な HBA ファイバーチャネル (FC) ポートを構成できます。すべての 5350 ハードウェア構成における HBA ポートはすべて、デフォルトでイニシエータモードになります。
5350 Appliance のファイバートランスポートおよび FC 構成方式の中には、以前のアプライアンスモデルやソフトウェアバージョンで使用された方式とは異なるものがあります。特定のモデルとソフトウェアバージョンに適用できる、または適用できない Web コンソールおよびシェルメニュー方式を識別するよう、マニュアルが更新されました。詳しくは、次のマニュアルを参照してください。
『NetBackup Appliance 管理者ガイド』
『NetBackup Appliance ファイバーチャネルガイド』
『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』