よりシンプル、スマートで迅速なサイバーリカバリでサイバーレジリエンスの懸念を払拭

Cyber Resiliency & Ransomware 2024 年 9 月 17 日
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人工知能 (AI) は諸刃の剣であり、メリットもあれば問題もあります。なぜでしょうか? 私たちのほとんどは、生産性と効率の向上を享受しながらメリットについて詳しく調べ、日常的なタスクを簡素化していますが、一方ではサイバー犯罪者も AI を活用しており、その影響がますます壊滅的になっています。これを軽減するため、ベリタスの戦略としては、人間の生産性を上げ、データ保護チームのよりシンプルな保護、よりスマートな検出、より迅速なリカバリの実現を目指しています。

ベリタスでは日々、次のような質問に直面しています。「グローバルデータを保護し、漏えい後に数十億のファイルを復旧するにはどうすればよいでしょうか?」そうです。数十億のファイルです。たった 1 通のフィッシングメール、1 つのクラウドストレージバケットの漏えい、または 1 セットの資格情報の盗難が侵害につながり、数十億のレコードが漏えいする可能性があるのです。

私は、このように 10 億を超えるレコードを含むものを、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマーティ・マクフライを未来へ送り返すために必要とされた 1.21 ギガワットのオマージュとして、大規模漏えい (gigabreach) と呼んでいます。

大規模漏えい (gigabreach) に備えるための計画

このような大規模漏えい (gigabreach) は、ダウンタイム、評判の低下、規制に基づく罰金といった壊滅的な結果をもたらす可能性があります。システムを通常の状態に復旧するためのリカバリと再編成に数カ月を要することは言うまでもありません。このような結果は、最小規模の侵入であっても想定されるようになっています。

日々、お客様と現在のデータ保護戦略に関する懸念について話し合っていますが、そのほとんどの会話の中心はリカバリです。インフラが非常に複雑かつ無秩序に拡大している今、混乱や停止が発生した場合、リカバリはそもそも可能なのかという懸念が大きくなっています。企業は、データセンターとエッジデバイスのあらゆる場所に分散している数千の仮想マシン、数百種類のワークロードに注目しています。感染したファイルやアクセスポイントを再び取り込むことなく、データを安全に復旧できるという安心感を求めているのです。

お客様の話に耳を傾け、データ保護を進化させ、将来のサイバー脅威に先手を打つ方法に注目したベリタスは、懸念を払拭するサイバーレジリエンスを実現するために、データ保護を強化して侵入を検出し、迅速なリカバリを実行する新たなイノベーションを発表します。ベリタスでは、企業がリアクティブな対策のみに頼らず、セキュリティに対してプロアクティブなアプローチを導入するのにこれらの新しい革新的な機能が役立つと考えています。

ベリタスの新しいサイバーレジリエンス機能のご紹介

本日、ベリタスは、ベリタスのデータ保護およびセキュリティポートフォリオ全体にわたる新たなイノベーションについて発表します。このイノベーションによって潜在的な脅威を予測し、予防的な対策を講じておけば、リスクを軽減し、現在のニーズに対応し、最終的に将来に向けて回復力を高められるようになります。

お客様と連携し、可能性のある大規模漏えい (gigabreach) に備えた計画を進める中、ベリタスは、よりシンプル、スマートに迅速なリカバリを実現する方法に特に注目しています。保護されていない資産の自動検出と推奨のクリーンなリカバリポイントによって、データ保護プロセスの手順の簡素化が可能になります。脅威ハンティングとリスク評価により、スマートな検出が継続するという安心感を得られます。また、新しいリカバリの設計図により、リカバリの迅速化を検証することもできます。

シンプルで合理的なデータ保護

今年初めに、ベリタスは Veritas Alta Copilot を導入しました。現在、Alta View のすべてのお客様に向けて提供が開始されています。この AI を活用した運用支援では、データ保護を合理化するだけでなく、自動的に環境全体で保護されていない資産を特定して、包括的な対応を実現するとともに、これらの資産を保護できるようお手伝いします。Alta Copilot の保護ポリシーの自動作成 は保護ポリシーを自動的に推奨します。手動の操作を必要とせず、資産データと構成設定を分析して、カスタマイズされたバックアップポリシーを作成し、最適な保護を実現します。簡素化をさらに進めた Alta Copilot のインテリジェントなジョブ失敗分析では、失敗したバックアップジョブのログを調べ、ドメイン管理の範囲内での修復方法が推奨されます。

Veritas Alta Copilot のデモを見る (英語のみ) 

スマートなシステム侵入検知

Veritas NetBackup と Alta Data Protection で利用できるシステム侵入検知と修復により、必要とする貴重な情報のサイバーレジリエンスを維持できます。脅威ハンティングと影響範囲分析では、管理者は、ハッシュベースのコンテンツインデックスを使用して潜在的な侵害インシデント (IoC) を検索できます。これにより、NetBackup で保護されている環境全体で感染したファイルを迅速に特定し、位置を確認できるため、ファイルスキャンが不要になります。つまり、潜在的な損害がどこにあり、どこまで広がる可能性があるかを正確に把握したうえで、すべてのデータ資産にわたって脅威を迅速に検出して軽減できるのです。自動化されたリスク評価、セキュリティスコア、修復を使用すると、セキュリティ、データ保護、ホスト通信にわたってリスク体制を視覚化して現在のリスク軽減対策を評価し、改善方法を知ることができます。この機能では、セキュリティ体制を包括的に表示して、バックアップ頻度や潜在的な脆弱性などの要因を評価します。

ベリタスのリスクスコアカードの詳細を確認する (英語のみ) 

より迅速なリカバリの実現

運用の効率と継続性を強化するために、Veritas NetBackup と Alta Data Protection には、リカバリ運用の迅速化に重点を置いた新機能が搭載されています。自動化されたインテリジェントなリカバリポイントの推奨を使用すると、リカバリポイントの推奨を含むプロアクティブな詳細分析が提供されます。リカバリポイントの推奨では、汚染データを含まない最新のバックアップが推奨され、リカバリ時間と潜在的なデータ損失を最小限に抑えます。これらの推奨に従い、カスタマイズが容易できめ細かな制御を作成することができます。これは、リカバリのオーケストレーションのためのリカバリ設計図を使用し、リカバリプロセスを自動化して複雑なハイブリッド、PaaS、コンテナ化、およびマルチクラウド要件に対応する際に役立ちます。

ベリタスのリカバリ設計図のデモを見る (英語のみ)

柔軟性を確保するために、ベリタスは、クラウド間リカバリを可能にして、異機種が混在するマルチクラウド環境のリカバリ能力と回復力を強化します。NetBackup と Alta Data Protection は、ソースクラウドプロバイダからデータを読み取り、それを異なるクラウドプロバイダに書き込む/復旧することができます。これにより、ハイパーバイザ間のシームレスなデータ移動が実現します。

今後にご期待ください

本日の発表内容とともに、ベリタスでは、お客様の組織の規模や環境がどのようなものであっても、安全性と回復力を常に確保できるように取り組んでいきます。

データ保護およびセキュリティポートフォリオの今後の見通しに関しては、Cohesity 社との合併の意向のみをお知らせし、この取引が完了するまでは、2 つの別会社として業務を継続いたします。ベリタスは、すべての製品をライフサイクル終了までサポートします。Veritas Alta、NetBackup、NetBackup アプライアンスをお使いのお客様については、お使いのプラットフォーム上のすべての製品に対して、新機能を含むソフトウェアリリースが引き続き定期的に行われますのでご安心ください。

今後、お客様にはこのような開発や機能強化についてお知らせする予定ですが、今のところ、ベリタスのこの新たな展開にあたり、お客様のビジネスに中断が発生する予定はありません。お客様がサイバーレジリエンスを維持できるよう、ベリタスはお客様の話に耳を傾け、業界の動向を監視し続けます。ベリタスは、非常に重要な資産の保護と復旧について、お客様から信頼されていることを理解しています。ベリタスはその責任を真摯に受け止め、ベリタスが下すあらゆる意思決定において、お客様の信頼を維持することを念頭に置いています。

進化し続けるサイバー脅威がもたらす課題に確実に対応するには、NetBackup 10.5 にアップグレードするか、アカウントマネージャに Veritas Alta Data Protection サブスクリプションについて問い合わせて、完全なサイバーレジリエンスを実現します。

詳細については、ベリタスのソリューションの概要をご覧ください。

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Tim Burlowski
サイバーレジリエンスおよびデータ保護戦略 グローバルリード