Backup Exec Migration Assistant を使用して異なる別のサーバーに Backup Exec を移行する方法

Article: 100051840
Last Published: 2024-08-06
Ratings: 1 0
Product(s): Backup Exec

問題

Backup Exec Migration Assistant (BEMA) を使用して異なる別のサーバーに Backup Exec を移行する方法

 

解決策

Backup Exec Migration Assistant (BEMA) を使用すると、運用中の Backup Exec サーバーから異なる別の Backup Exec サーバーにデータを移行できます。 

移行先サーバーで Migration Assistant を実行する必要があります。

Migration Assistantは、Backup Exec の構成とデータを移行元サーバーから移行先サーバーに移行します。 

移行によって、元のデータベースまたは移行元サーバーの構成が変更されることはありません。移行で問題が発生した場合は、移行元サーバーを引き続き使用できます。

 

Migration Assistant は以下の情報を移行します

1. Backup Exec データベース

Backup Exec データベースには、ジョブ(ログと定義)、ストレージ、およびログオンアカウント情報に関する構成情報が含まれています。

2. カタログ

カタログには、バックアップの日付と時刻、バックアップの種類、バックアップしたディレクトリ/ファイルに関する構成情報が含まれています。

3. ディスクストレージデバイス

4. ジョブ履歴ファイル

5. カスタムレポート

 

Migration Assistant は以下の情報および環境を移行できません

1. 重複排除ストレージ

2. Backup Exec 集中管理環境 (CAS および MBES)

3. リモート接続されたディスクへのバックアップフォルダ (データは移行されません。Backup Exec の移行先からそのままアクセスできます。)

4. 共有ストレージ機能

5. リモート SQL サーバー上にある Backup Exec データベース

6. 移行元サーバーが移行先サーバーから異なるセキュリティドメインで保護されている環境 (移行先から移行元にアクセスできない環境)

 

Migration Assistant の実行前チェックリスト

Migration Assistant を実行する前に、次の点を確認し実施する必要があります。

1. 移行元サーバーから移行先サーバーへテープ装置を付け替えます。

新しいサーバーでテープ装置が認識されていることを確認します。

シリアル番号を持たないテープ装置の場合は、SCSIバス番号と LUN ID を同一にします。

移行先で新しいテープ装置として認識された場合は、移行先で新しいテープ装置を使用するように既存のジョブの編集が必要になります。

2. 移行先に Backup Exec をインストールします。

  • 移行先サーバーでは、移行元と同じエージェントや機能を指定して Backup Exec をインストールします。
    移行先の Backup Exec バージョンではサポートが終了しているエージェントや機能はこの限りではありません。

  • Backup Exec のサービスアカウントは移行元と同一のアカウントを使用します。
    WORKGROUP 環境の場合はユーザー名とパスワードを同一にします。

  • Backup Exec 用のデータベースはデフォルトでインストールされる SQL サーバーか、移行先サーバー内で稼働している SQL サーバーを使用します。

3. 移行先に最新のアップデート、サービスパック、パッチをインストールします。

4. 移行元サーバーで すべてのジョブを保留にします。

5. 移行元サーバーを操作しているユーザーがいないことを確認します。

6. サードパーティのジョブ監視ソフトウェアを停止します。

7. 移行先のサーバーには Backup Exec のサービスアカウントでログオンし作業します。

 

Migration Assistant のログファイル

Migration Assistant のログのファイル名は MIGASSIST21.htm です。(BEMA v3 (21.0) の場合)

移行に際して問題が発生した場合はこのファイルを参照してトラブルシューティングを実施します。

ログファイルは次のフォルダーに出力されます。 

%ProgramData%\Veritas\Backup Exec\Logs

注: %ProgramData% は隠しフォルダーです。隠しフォルダーの表示方法は OS のドキュメントを参照してください。


ライセンスの管理

アラカルトライセンスでは、同時に一つのライセンスをアクティブにできるサーバーは一台だけです。

このため、インスタンスや容量ベースのライセンスでライセンスに余裕がある場合を除いて、評価版でインストールします。

評価版でインストールした場合は、移行完了後にライセンスポータルから新しいライセンスを発行し、移行先サーバーに適用します。
 

Migration Assistant の入手

最新の Migration Assistant は ダウンロードセンター から入手できます。ダウンロードにはサインインが必要です。画面右上の [サインイン] をクリックしてサインインします。

例: バージョン BEMA 22.2 の場合は以下からダウンロードできます。

Backup Exec Migration Assistant (バージョン: BEMA 22.2)

 

Migration Assistant の実行

1. Migration Assistant (MigAssist-21.0.1200R.exe) を移行先サーバーの任意のフォルダーに配置します。

注: 実行ファイルの数字の部分はバージョンによって異なります。

2. Migration Assistant を管理者として実行します。Migration Assistant のウィザードが表示されます。

3. [Welcome] 画面で [Next] をクリックします。(図1)

図1.

 

4. [License Agreement] 画面の内容を確認し、 [I accept the terms of the license agreement] にチェックを入れ [Next] をクリックします。(図2)

図2.

 

5. [Source Server] 画面で次のように入力します。(図3)

[Source Backup Exec server] - 移行元の Backup Exec サーバーのコンピュータ名 または IP アドレスを入力します。

[User name] - Backup Exec サービスアカウントのユーザー名を入力します。

[Password] - サービスアカウントのパスワードを入力します。

[Domain] - Backup Exec サーバーのドメイン名を入力します。WORKGROUP 環境の場合は移行元 Backup Exec サーバーのコンピュータ名を入力します。

図3.

 

6. [Server Validation] 画面で環境チェックがパスしていることを確認して [Next] をクリックします。(図4)

図4.

 

7. [Migration Components] 画面で、移行するコンポーネントを確認して [Next] をクリックします。(図5)

図5.

 

8. [Upgrade Notice] の画面で、[I have read…] にチェックを入れ [Next] をクリックします。(図6)

この画面は Backup Exec 2012 より古いバージョンとの違いに関する注意事項が記載されています。

図6.

 

9. [Backup Exec  Migration Assistant] 画面で移行の概略が表示されますので、内容を確認して [Start] をクリックします。(図7)

図7.

 

10. 警告の内容を確認し [OK] をクリックします。(図8)

  • 移行先サーバーの情報は上書きされます。
  • 移行元サーバーで、すべてのジョブが保留状態になっていること、操作中のユーザーがいないこと、サードパーティの監視ソフトが無効に設定されていることを確認します。

図8.

 

11. Backup Exec データベースの移行処理が開始されます。(図9)

図9.

 

12. データベースの移行が完了したら、 [I have read and acknowledge…] にチェックを入れ [Next] をクリックします。(図10)

図10.

 

13. その他のコンポーネントの移行処理が開始され進捗状況が表示されます。(図11)

図11.

 

14. 移行処理が完了したら [Next] をクリックします。

15. [Migration Complete] 画面で [Finish] をクリックします。(図12)

図12.

 

16.  移行先の Backup Exec サーバーのバージョンやパッチレベルが新しくなった場合は、リモートエージェントを更新します。

詳細は Backup Exec アップグレード手順 の「33. すべてのリモートエージェントをアップグレードします。」以降を参照してください。

 

Related Downloads

Was this content helpful?