Veritas NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
nbdb_admin — 個々のデータベースの起動または停止、およびデフォルトのパスワードの変更
概要
nbdb_admin -dba new_password [-dbn NBDB | NBAZDB] [-backup directory]
nbdb_admin -start | stop [database_name]
nbdb_admin [-vxdbms_nb_data directory] [-vxdbms_nb_staging directory] [-vxdbms_nbdb_backup_owner y|n] [-vxdbms_nb_server servername | EMMSERVER] [-auto_start NONE | NBDB | BMRDB | NBAZDB]
nbdb_admin -adjust_server_settings [database_name]
nbdb_admin -enable_request_logging [-persistent] [-duration minutes] [-logfile filename]
nbdb_admin -disable_request_logging
nbdb_admin -analyze_request_log -logfile filename
nbdb_admin -list
nbdb_admin -reorganize [database_name]
nbdb_admin -validate [database_name] [-full]
UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/db/bin/ です。
Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\NetBackup\bin\ です。
説明
nbdb_adminコマンドは NetBackup データベース (NBDB)、NetBackup 認可データベース (NBAZDB)、Bare Metal Restore データベース (BMRDB) の開始や停止に使えます。
nbdb_admin コマンドラインユーティリティは、ユーザーが DBA およびアプリケーションのパスワードを変更できるようにするためにも使用できます。DBA およびアプリケーションのパスワードは、vxdbms.conf
ファイルに暗号化されて格納されます。ファイルに対する権限により、UNIX の root ユーザーまたは Windows の管理者は書き込みと読み取りができるようになります。
インストール中は、すべての DBA とアプリケーションのアカウントについて、NBDB、NBAZDB、BMRDB データベース用にランダムに生成されたパスワードが作成されます。NBDB および BMRDB に対する DBA とアプリケーションのアカウント (EMM_MAIN など) では、同じパスワードが使用されます。NBAZDB データベース用に別のランダムに生成されたパスワードが作成されます。
このコマンドは NetBackup データベースのパフォーマンスの問題を SyBase データベースの最高ログレベルでトラブルシューティングするのに使う要求ログツールを有効や無効にできます。アクティブなサポートケースがある問題の要求ログを使います。analyze_request_log オプションは NBDB が生成して基本のログ分析を実行する要求ログを読み込みます。過度のリソース使用量と全般的なオーバーヘッドのために、実稼働環境でこのツールを使うことは推奨しません。
オプション
- -adjust_server_settings directory
Sybase ユーティリティによって、指定のデータベースの directory の設定を調整します。データベースが指定されていない場合、デフォルトではすべてのデータベースが調整されます。
- -analyze_request_log
NetBackup のデータベースで生成される要求ログを読み込んで基本的な分析をします。この手順は過度のリソース使用率を起こすことがあるので実働環境での使用は推奨しません。NBDB のログはカスタマが NBDB のパフォーマンスの問題を経験して、アクティブなサポートケースがある場合のみに役立つことがあります。
- -auto_start NONE | NBDB | BMRDB | NBAZDB
データベースサーバーの起動時に自動的に起動するデータベースを設定します。NetBackup データベース (NBDB)、BMR データベース (BMRDB)、または NetBackup 認可データベース (NBAZDB) を指定できます。有効にするには、データベースデーモンを停止し、再起動する必要があります。または、NONE を使用していずれのデータベースも起動しないこともできます。
- -dba new_password [-dbn NBDB | NBAZDB] [-backup directory]
-dbn を指定しない場合または -dbn NBDB を指定する場合は、すべての DBA とアプリケーションアカウントの NBDB と BMRDB データベースの既存のパスワードが変更されます。-dbn NBAZDB オプションを指定する場合は、NBAZDB データベースの既存のパスワードが変更されます。NBAZDB データベースのパスワードは、NBDB と BMRDB データベースとアプリケーションアカウントのパスワードとは異なります。パスワードは ASCII 文字列である必要があります。ASCII 以外の文字はパスワード文字列に使用できません。
-backup オプションを使った場合、新しいパスワードは指定するディレクトリにファイル名
nbdbinfo.dat
で保存されます。そうでない場合、同じファイル名でデフォルトの場所に保存されます。メモ:
パスワードに古いデフォルトのパスワード (nbusql) が設定されている場合、そのパスワードは、次回の NetBackup のアップグレード時に、ランダムに生成されたパスワードにリセットされます。
この操作は NBAZDB パスワードにも通用し、このパスワードが別のランダムに作成されたパスワードにリセットされます。NBAZDB パスワードが NBDB パスワードと同じ場合、NBAZDB パスワードは次の NetBackup アップグレード時にランダムに生成されたパスワードにリセットされます。
この操作には NetBackup Web 管理コンソールサービスの再起動が必要です。
- -disable_request_logging
要求のログを無効化して
server.conf
ファイルから要求ログ設定を削除します。server.conf
のどの変更でも NetBackup リレーショナルデータベースサービスの再起動を必要とします。
- -duration minutes
分単位で指定済みの時間後に要求ログを無効にします。後で手動で無効にするには 0 を指定します。
- -enable_request_logging
トラブルシューティングの最高レベルで NBDB の要求レベルログを有効にします。要求ログのオーバーヘッドはパフォーマンスに影響することがあるので通常使用には推奨しません。NBDB のログはカスタマが NBDB のパフォーマンスの問題を経験して、アクティブなサポートケースがある場合のみに役立つことがあります。
- -list
このオプションを指定すると、すべてのデータベースファイルが表示されます。
- -logfile filename
NBDB が使えるようにログファイルに絶対パスを指定します。このオプションがない場合は、絶対パスはデフォルトの場所で生成されます。
- -persistent
NetBackup リレーショナルデータベースサービス (NBDB) が再起動した後に要求ログが続行するように
server.conf
ファイルに要求ログの設定を保存します。
- -reorganize database_name
Sybase ユーティリティによって、指定のデータベースを再編成します。データベースが指定されていない場合、デフォルトではすべてのデータベースが再編成されます。
- -start | -stop database_name
このオプションを指定すると、database_name フィールドで指定したデータベースが起動または停止されます。NBDB データベースまたは BMRDB データベースを指定できます。database_name フィールドの使用は任意です。このコマンドのデフォルトは、NBDB データベースです。
メモ:
-stop オプションによってデータベースをオフラインにする前に、実行中のすべてのサービス (SQL Anywhere を除く) を停止します。
- -validate database_name[-full]
指定のデータベースのすべての表でインデックスおよびキーを検証します。データベース名が指定されていない場合、このオプションはすべてのデータベースを検証します。各表をスキャンし、各行が適切なインデックスに存在することを確認します。表の行数は、インデックス内のエントリ数と一致する必要があります。
-full オプションはデータベースの完全検証を実行します。各インデックスで参照される行が、いずれも対応する表に存在することが確認されます。外部キーのインデックスに対しては、対応する行がプライマリ表に存在することも確認されます。
検証チェックではすべての NetBackup アクティビティを一時停止する必要はありません。ただし、チェックでは、実行中のトランザクションの結果である一時的なエラーがレポートされることがあります。
- -vxdbms_nb_data directory
このコマンドを実行すると、UNIX システム上の bp.conf ファイルおよび Windows システム上のレジストリに格納されている VXDBMS_NB_DATA パラメータが更新されます。このパラメータには、NBDB および BMRDB データベースの主な場所が含まれています。
- -vxdbms_nbdb_backup_owner y|n
このコマンドを実行すると、UNIX システム上の bp.conf ファイルおよび Windows システム上のレジストリに格納されている VXDMS_NBDB_BACKUP_OWNER パラメータが更新されます。このオプションでは、カタログバックアップに含まれるデータベースのバックアップをマスターサーバーが所有するかどうかを指定できます。このパラメータのデフォルトは yes です。
- -vxdbms_nb_server servername | EMMSERVER
データベースサーバーの名前を指定の servername か bp.conf ファイルからの EMMSERVER に変更します。
- -vxdbms_nb_staging directory
ステージングディレクトリをデフォルトから、指定する directory に変更します。このオプションは vxdbms.conf ファイルに情報を保存します。
関連項目
nbdb_backup(1m)を参照してください。
nbdb_move(1m)を参照してください。
nbdb_ping(1m)を参照してください。
nbdb_restore(1m)を参照してください。
nbdb_unload(1m)を参照してください。