問題
図 1 のように、バックアップ選択項目で、[すべてのリソース]の下に使用可能な選択項目が表示されない。
図 1:
エラーメッセージ
Windows 2008 サーバーでバックアップジョブを編集/作成しているとき、「サーバー接続に失敗しました。<F5> を押して再試行してください」が表示されます。
原因
[ A ] Backup Exec システムログオンアカウント ([ネットワーク]>[ログオン情報]) または Backup Exec サービスアカウント (BESA) に設定されているパスワードが、Active Directory で設定されているパスワードと一致していない。
[ B ] BESA に[バッチジョブとしてログオン]の権限がない。
このポリシーはデフォルトで Administrators グループと Backup Operators グループに適用されます。このユーザー権限は、デフォルトのドメインコントローラのグループポリシーオブジェクト (GPO)、およびワークステーションとサーバーのローカルセキュリティポリシーで定義されます。ユーザーがバッチキュー機能を通してログオンすることを許可します。
このユーザー権限について詳しくは、
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc780182%28WS.10%29.aspx を参照してください。
[ C ] BESA が[バッチジョブとしてログオンを拒否する]ポリシーに含まれてる。
[バッチジョブとしてログオンを拒否する]によって、[バッチジョブとしてログオン]が許可されないアカウントが決まります。ユーザーアカウントに両方のポリシーが適用されている場合、このポリシー設定が[バッチジョブとしてログオン]設定より優先されます。
[ D ] 権限が足りない場合にこの問題が発生することがある。Backup Exec ログオンアカウントがローカル Administrators グループのメンバーではない場合、または権限が制限されているグループのメンバーである場合、選択可能なリソースに接続することはできません。
[ E ] Remote Agent for Windows Server (RAWS) サービスが停止している場合にこの問題が発生することがある。Job Engine Service は RAWS に依存するため、Job Engine Service も停止します。
解決方法
[ A ] Backup Exec システムログオンアカウント ([ネットワーク]>[ログオン情報]) または Backup Exec サービスアカウント ([ツール]>[Backup Exec サービス]>[サービスクレデンシャル]) をリセットし、Active Directory で設定されているパスワードと一致するようにします。
- オペレーティングシステムの一部として動作する [TcbPrivilage とも呼ばれます]
- ファイルおよびディレクトリをバックアップする (ファイルとディレクトリをバックアップする権限) [BackupPrivilege とも呼ばれます]
- トークンオブジェクトを作成する (これは任意のローカルリソースへのアクセス時に使用できます) [TokenRightPrivilege とも呼ばれます]
- バッチジョブとしてログオンする (バッチキュー機能を通してログオンする権限) [BatchLogonRight とも呼ばれます]
- サービスとしてログオンする [ ServiceLogonRight とも呼ばれます]
- 監査ログとセキュリティログを管理する [AuditPrivilege とも呼ばれます]
- ファイルおよびディレクトリをリストアする (ファイルとディレクトリをリストアする権限) [RestorePrivilege とも呼ばれます]
- ファイルおよびその他のオブジェクトの所有権を得る [TakeOwnershipPrivilege とも呼ばれます]
注意: Microsoft Small Business Server の場合、実装されているセキュリティの関係により、サービスアカウントとして「Administrator」を使用する必要があります。
Windows Server 2003 の場合:
1. ドメインコントローラで、[スタート]、[プログラム]、[管理ツール]、[Active Directory ユーザーとコンピュータ]の順にクリックします。
2. 左ペインで、ドメイン名を展開し、[Domain Controllers]組織単位を右クリックして、[プロパティ]を選択します。
3. [グループポリシー]タブを選択します。
4. [Default Domain Controllers Policy]を選択し、[編集]をクリックします (図 2)。
図 2
5. 左ペインで、[コンピュータの構成]を展開し、[ポリシー]、[Windows の設定]、[セキュリティの設定]、[ローカルポリシー]、[ユーザー権利の割り当て]の順にクリックします。
Windows Server 2008 の場合:
1. [スタート]、[プログラム]、[管理ツール]、[グループポリシー管理]の順にクリックします。
2. 左ペインで、[ドメイン]、[Domain_Name]、[グループポリシーオブジェクト]の順に展開します。
3. [Default Domain Controllers Policy]を右クリックし、[編集]をクリックします
4. 左ペインで、[コンピュータの構成]を展開し、[ポリシー]、[Windows の設定]、[セキュリティの設定]、[ローカルポリシー]、[ユーザー権利の割り当て]の順にクリックします。
必要なユーザー権限の定義:
1. 右ペインで、[オペレーティングシステムの一部として機能]をダブルクリックします。
2. [追加]をクリックします。
3. ユーザー名とグループ名を指定するため、[参照]をクリックします。
4. 新しいユーザーアカウントを選択し、[追加]をクリックして、[OK]をクリックします (図 3)。
図 3
5. [OK]を 2 回クリックします。
6. 残りのポリシーに対し、手順 1 から 5 を繰り返し実行します。
[ C ] BESA が[バッチジョブとしてログオンを拒否する]または[サービスとしてログオンを拒否する]に含まれていないことを確認します。これは、拒否する設定が許可する設定より優先されるため、アカウントを[バッチジョブとしてログオン]または[サービスとしてログオン]に追加しても、アカウントが拒否されるようになるためです (図 4)。
図 4
[スタート]>[ファイル名を指定して実行]をクリックし、「gpupdate /force」と入力します ( これにより、グループポリシーが強制的に更新されます)。
[ D ] BESA にすべての必要な権限が含まれていることを確認します。
1. [ネットワーク]>[ログオン情報]をクリックし、表示される Backup Exec サービスアカウント (BESA ) の権限を確認します。 このアカウントが、Admins 内に作成されたローカル Administrators グループ (該当する場合) および Domain Admins グループのメンバーであることを確認します。 完全な管理者権限を持たないグループからこのアカウントを削除します。
2. 上記の手順を実行しても問題が解決されない場合は、Active Directory 内に新しいユーザーアカウントを悪性し、次のグループに追加します。
- Domain Admins (プライマリグループ)
- ローカル Admins または Administrators
- Domain Users をリストから削除
次に、この新しいアカウントを Backup Exec サービスに使用し、[ネットワーク]>[ログオン情報]の下に追加して、デフォルトのアカウントとして設定します。
注意: この操作は、Windows Server 2008 (ドメインコントローラとメンバーサーバー) にも実行します。
[ E ] すべての Backup Exec サービスが起動していることを確認します