Backup Exec サービスアカウント (BESA) に必要なユーザー権限/パーミッションを定義/付与する方法

Article: 100035977
Last Published: 2017-07-13
Ratings: 0 0
Product(s): Backup Exec

問題

図 1 のように、バックアップ選択項目で、[すべてのリソース]の下に使用可能な選択項目が表示されない。

図 1:

 

エラーメッセージ

Windows 2008 サーバーでバックアップジョブを編集/作成しているとき、「サーバー接続に失敗しました。<F5> を押して再試行してください」が表示されます。

原因

[ A ] Backup Exec システムログオンアカウント ([ネットワーク]>[ログオン情報]) または Backup Exec サービスアカウント (BESA) に設定されているパスワードが、Active Directory で設定されているパスワードと一致していない。

[ B ] BESA に[バッチジョブとしてログオン]の権限がない。

このポリシーはデフォルトで Administrators グループと Backup Operators グループに適用されます。このユーザー権限は、デフォルトのドメインコントローラのグループポリシーオブジェクト (GPO)、およびワークステーションとサーバーのローカルセキュリティポリシーで定義されます。ユーザーがバッチキュー機能を通してログオンすることを許可します。

このユーザー権限について詳しくは、 
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc780182%28WS.10%29.aspx を参照してください。

[ C ] BESA が[バッチジョブとしてログオンを拒否する]ポリシーに含まれてる。

[バッチジョブとしてログオンを拒否する]によって、[バッチジョブとしてログオン]が許可されないアカウントが決まります。ユーザーアカウントに両方のポリシーが適用されている場合、このポリシー設定が[バッチジョブとしてログオン]設定より優先されます。

このユーザー権限は、デフォルトのドメインコントローラのグループポリシーオブジェクト (GPO)、およびワークステーションとサーバーのローカルセキュリティポリシーで定義されます。ユーザーはデフォルトでバッチジョブとしてのログオンを拒否されません。

[ D ] 権限が足りない場合にこの問題が発生することがある。Backup Exec ログオンアカウントがローカル Administrators グループのメンバーではない場合、または権限が制限されているグループのメンバーである場合、選択可能なリソースに接続することはできません。


[ E ] Remote Agent for Windows Server (RAWS) サービスが停止している場合にこの問題が発生することがある。Job Engine Service は RAWS に依存するため、Job Engine Service も停止します。

解決方法

[ A ] Backup Exec システムログオンアカウント ([ネットワーク]>[ログオン情報]) または Backup Exec サービスアカウント ([ツール]>[Backup Exec サービス]>[サービスクレデンシャル]) をリセットし、Active Directory で設定されているパスワードと一致するようにします。

 
[ B ] メディアサーバー上のすべての Backup Exec (tm) サービスは、Backup Exec Remote Agent を除き、Backup Exec システムサービス用に設定されたユーザーアカウントを使用して実行されます。このアカウントは、Backup Exec のインストール中に作成するか、または既存のユーザーアカウントを使用できます。インストール中に Backup Exec のサービスアカウントを作成するには、ユーザー名とパスワードを求めるメッセージが表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力します。Backup Exec サービス用に指定されたアカウントは、新規アカウントか既存のユーザーアカウントかに関係なく、次の権限が必要です。
  • オペレーティングシステムの一部として動作する   [TcbPrivilage とも呼ばれます]
  • ファイルおよびディレクトリをバックアップする (ファイルとディレクトリをバックアップする権限) [BackupPrivilege とも呼ばれます]
  • トークンオブジェクトを作成する (これは任意のローカルリソースへのアクセス時に使用できます)    [TokenRightPrivilege とも呼ばれます]
  • バッチジョブとしてログオンする (バッチキュー機能を通してログオンする権限)  [BatchLogonRight とも呼ばれます]
  • サービスとしてログオンする  [ ServiceLogonRight とも呼ばれます]
  • 監査ログとセキュリティログを管理する [AuditPrivilege とも呼ばれます]
  • ファイルおよびディレクトリをリストアする (ファイルとディレクトリをリストアする権限) [RestorePrivilege とも呼ばれます]
  • ファイルおよびその他のオブジェクトの所有権を得る [TakeOwnershipPrivilege とも呼ばれます]
上記のユーザー権限の割り当てについて詳しくは、 https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc780182%28WS.10%29.aspx を参照してください。

注意: Microsoft Small Business Server の場合、実装されているセキュリティの関係により、サービスアカウントとして「Administrator」を使用する必要があります。
Backup Exec サポートツールを使用すると、Backup Exec サービスアカウントの権限や所属グループをテストできます。
ツールをダウンロードするには、次をクリックしてください。
 

Windows Server 2003 の場合:

1. ドメインコントローラで、[スタート]、[プログラム]、[管理ツール]、[Active Directory ユーザーとコンピュータ]の順にクリックします。

2. 左ペインで、ドメイン名を展開し、[Domain Controllers]組織単位を右クリックして、[プロパティ]を選択します。

3. [グループポリシー]タブを選択します。

4. [Default Domain Controllers Policy]を選択し、[編集]をクリックします (図 2)。

図 2


5. 左ペインで、[コンピュータの構成]を展開し、[ポリシー]、[Windows の設定]、[セキュリティの設定]、[ローカルポリシー]、[ユーザー権利の割り当て]の順にクリックします。


Windows Server 2008 の場合:

1. [スタート]、[プログラム]、[管理ツール]、[グループポリシー管理]の順にクリックします。

2. 左ペインで、[ドメイン]、[Domain_Name]、[グループポリシーオブジェクト]の順に展開します。

3. [Default Domain Controllers Policy]を右クリックし、[編集]をクリックします

4. 左ペインで、[コンピュータの構成]を展開し、[ポリシー]、[Windows の設定]、[セキュリティの設定]、[ローカルポリシー]、[ユーザー権利の割り当て]の順にクリックします。



必要なユーザー権限の定義
:

1. 右ペインで、[オペレーティングシステムの一部として機能]をダブルクリックします。

2. [追加]をクリックします。

3. ユーザー名とグループ名を指定するため、[参照]をクリックします。

4. 新しいユーザーアカウントを選択し、[追加]をクリックして、[OK]をクリックします (図 3)。

図 3


5. [OK]を 2 回クリックします。

6. 残りのポリシーに対し、手順 1 から 5 を繰り返し実行します。
 

[ C ] BESA が[バッチジョブとしてログオンを拒否する]または[サービスとしてログオンを拒否する]に含まれていないことを確認します。これは、拒否する設定が許可する設定より優先されるため、アカウントを[バッチジョブとしてログオン]または[サービスとしてログオン]に追加しても、アカウントが拒否されるようになるためです (図 4)。


図 4


 
グループポリシーの更新

[スタート]>[ファイル名を指定して実行]をクリックし、「gpupdate /force」と入力します ( これにより、グループポリシーが強制的に更新されます)。

 

[ D ] BESA にすべての必要な権限が含まれていることを確認します。

1. [ネットワーク]>[ログオン情報]をクリックし、表示される Backup Exec サービスアカウント (BESA ) の権限を確認します。 このアカウントが、Admins 内に作成されたローカル Administrators グループ (該当する場合) および Domain Admins グループのメンバーであることを確認します。 完全な管理者権限を持たないグループからこのアカウントを削除します。

2. 上記の手順を実行しても問題が解決されない場合は、Active Directory 内に新しいユーザーアカウントを悪性し、次のグループに追加します。

  • Domain Admins (プライマリグループ)
  • ローカル Admins または Administrators
  • Domain Users をリストから削除

次に、この新しいアカウントを Backup Exec サービスに使用し、[ネットワーク]>[ログオン情報]の下に追加して、デフォルトのアカウントとして設定します。

注意: この操作は、Windows Server 2008 (ドメインコントローラとメンバーサーバー) にも実行します。
 


[ E ]
 すべての Backup Exec サービスが起動していることを確認します


Was this content helpful?