Veritas NetBackup™ コマンドリファレンスガイド

Last Published:
Product(s): NetBackup (9.0)
  1. 概要
    1.  
      NetBackup コマンドについて
    2.  
      複数階層のメニューの操作
    3.  
      NetBackup のコマンドの表記規則
    4.  
      NetBackup Media Manager コマンドの注意事項
    5.  
      IPV6 の更新
  2. 付録 A. NetBackup コマンド
    1.  
      acsd
    2.  
      add_media_server_on_clients
    3.  
      backupdbtrace
    4.  
      backuptrace
    5.  
      bmrc
    6.  
      bmrconfig
    7.  
      bmrepadm
    8.  
      bmrprep
    9.  
      bmrs
    10.  
      bmrsrtadm
    11.  
      bp
    12.  
      bparchive
    13.  
      bpbackup
    14.  
      bpbackupdb
    15.  
      bpcatarc
    16.  
      bpcatlist
    17.  
      bpcatres
    18.  
      bpcatrm
    19.  
      bpcd
    20.  
      bpchangeprimary
    21.  
      bpclient
    22.  
      bpclimagelist
    23.  
      bpclntcmd
    24.  
      bpclusterutil
    25.  
      bpcompatd
    26.  
      bpconfig
    27.  
      bpdbjobs
    28.  
      bpdbm
    29.  
      bpdgclone
    30.  
      bpdown
    31.  
      bpduplicate
    32.  
      bperror
    33.  
      bpexpdate
    34.  
      bpfis
    35.  
      bpflist
    36.  
      bpgetconfig
    37.  
      bpgetdebuglog
    38.  
      bpimage
    39.  
      bpimagelist
    40.  
      bpimmedia
    41.  
      bpimport
    42.  
      bpinst
    43.  
      bpkeyfile
    44.  
      bpkeyutil
    45.  
      bplabel
    46.  
      bplist
    47.  
      bpmedia
    48.  
      bpmedialist
    49.  
      bpminlicense
    50.  
      bpnbat
    51.  
      bpnbaz
    52.  
      bppficorr
    53.  
      bpplcatdrinfo
    54.  
      bpplclients
    55.  
      bppldelete
    56.  
      bpplinclude
    57.  
      bpplinfo
    58.  
      bppllist
    59.  
      bpplsched
    60.  
      bpplschedrep
    61.  
      bpplschedwin
    62.  
      bppolicynew
    63.  
      bpps
    64.  
      bprd
    65.  
      bprecover
    66.  
      bprestore
    67.  
      bpretlevel
    68.  
      bpschedule
    69.  
      bpschedulerep
    70.  
      bpsetconfig
    71.  
      bpstsinfo
    72.  
      bpstuadd
    73.  
      bpstudel
    74.  
      bpstulist
    75.  
      bpsturep
    76.  
      bptestbpcd
    77.  
      bptestnetconn
    78.  
      bptpcinfo
    79.  
      bpup
    80.  
      bpverify
    81.  
      cat_convert
    82.  
      cat_export
    83.  
      cat_import
    84.  
      configureCerts
    85.  
      configureCertsForPlugins
    86.  
      configureMQ
    87.  
      configurePorts
    88.  
      configureWebServerCerts
    89.  
      create_nbdb
    90.  
      csconfig cldinstance
    91.  
      csconfig cldprovider
    92.  
      csconfig meter
    93.  
      csconfig reinitialize
    94.  
      csconfig throttle
    95.  
      duplicatetrace
    96.  
      importtrace
    97.  
      jbpSA
    98.  
      jnbSA
    99.  
      ltid
    100.  
      manageClientCerts
    101.  
      mklogdir
    102.  
      nbauditreport
    103.  
      nbcatsync
    104.  
      NBCC
    105.  
      NBCCR
    106.  
      nbcertcmd
    107.  
      nbcertupdater
    108.  
      nbcldutil
    109.  
      nbcloudrestore
    110.  
      nbcomponentupdate
    111.  
      nbcplogs
    112.  
      nbcredkeyutil
    113.  
      nbdb_admin
    114.  
      nbdb_backup
    115.  
      nbdb_move
    116.  
      nbdb_ping
    117.  
      nbdb_restore
    118.  
      nbdb_unload
    119.  
      nbdb2adutl
    120.  
      nbdbms_start_server
    121.  
      nbdbms_start_stop
    122.  
      nbdc
    123.  
      nbdecommission
    124.  
      nbdelete
    125.  
      nbdeployutil
    126.  
      nbdevconfig
    127.  
      nbdevquery
    128.  
      nbdiscover
    129.  
      nbdna
    130.  
      nbemm
    131.  
      nbemmcmd
    132.  
      nbfindfile
    133.  
      nbfirescan
    134.  
      nbftadm
    135.  
      nbftconfig
    136.  
      nbgetconfig
    137.  
      nbhba
    138.  
      nbholdutil
    139.  
      nbhostidentity
    140.  
      nbhostmgmt
    141.  
      nbhypervtool
    142.  
      nbidpcmd
    143.  
      nbimageshare
    144.  
      nbinstallcmd
    145.  
      nbjm
    146.  
      nbkmiputil
    147.  
      nbkmscmd
    148.  
      nbkmsutil
    149.  
      nboraadm
    150.  
      nborair
    151.  
      nbpem
    152.  
      nbpemreq
    153.  
      nbmlb
    154.  
      nbperfchk
    155.  
      nbplupgrade
    156.  
      nbrb
    157.  
      nbrbutil
    158.  
      nbregopsc
    159.  
      nbreplicate
    160.  
      nbrepo
    161.  
      nbrestorevm
    162.  
      nbseccmd
    163.  
      nbsetconfig
    164.  
      nbsnapimport
    165.  
      nbsnapreplicate
    166.  
      nbsqladm
    167.  
      nbstl
    168.  
      nbstlutil
    169.  
      nbstop
    170.  
      nbsu
    171.  
      nbsvrgrp
    172.  
      resilient_clients
    173.  
      restoretrace
    174.  
      stopltid
    175.  
      tldd
    176.  
      tldcd
    177.  
      tpautoconf
    178.  
      tpclean
    179.  
      tpconfig
    180.  
      tpext
    181.  
      tpreq
    182.  
      tpunmount
    183.  
      verifytrace
    184.  
      vltadm
    185.  
      vltcontainers
    186.  
      vlteject
    187.  
      vltinject
    188.  
      vltoffsitemedia
    189.  
      vltopmenu
    190.  
      vltrun
    191.  
      vmadd
    192.  
      vmchange
    193.  
      vmcheckxxx
    194.  
      vmd
    195.  
      vmdelete
    196.  
      vmoprcmd
    197.  
      vmphyinv
    198.  
      vmpool
    199.  
      vmquery
    200.  
      vmrule
    201.  
      vmupdate
    202.  
      vnetd
    203.  
      vssat
    204.  
      vwcp_manage
    205.  
      vxlogcfg
    206.  
      vxlogmgr
    207.  
      vxlogview
    208.  
      W2KOption
  3.  
    索引

名前

bparchive — NetBackup サーバーへのファイルのアーカイブ

概要

bparchive [-p policy] [-s schedule][-L progress_log [-en]] [-S master_server [,master_server,...]] [-t policy_type] [-w [hh:mm:ss]] [-k "keyword_phrase"] [-utf8] -f listfile | filenames

 

UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/ です。

Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\NetBackup\bin\ です。

説明

bparchive を実行すると、コマンドラインまたは -f listfile オプションで指定したファイル内に一覧表示されたファイルが処理されます。ファイルパスには、ファイル名またはディレクトリ名を入力できます。ファイルのリストにディレクトリが含まれる場合、そのディレクトリ以下のすべてのファイルおよびサブディレクトリのアーカイブが行われ、コマンドはそのディレクトリから開始されます。

デフォルトでは、bparchive が正常に発行されると、システムプロンプトに戻ります。このコマンドはバックグラウンドで実行され、完了状態はユーザーに直接戻されません。-w オプションを指定すると、bparchive がフォアグラウンドで実行され、指定した時間の経過後に完了状態が戻されるように変更できます。

bparchive を実行すると、進捗ログファイルが作成されている場合、情報メッセージおよびエラーメッセージがこのファイルに書き込まれます。このファイルは、bparchive の実行前に作成しておく必要があります。その後、-L progress_log オプションを使用して、このファイルを指定します。bparchive を実行しても、要求したファイルまたはディレクトリのアーカイブが行われない場合、この進捗ログを使用して、エラーの原因を判断できます。

書き込みを許可してディレクトリを作成した場合、bparchive を実行すると、このディレクトリにデバッグログファイルが作成され、トラブルシューティングに使用できます。

Windows システムでは、nbu_dir_pathinstall_path\NetBackup\logs\bparchive\ です。

UNIX システムでは、ディレクトリは /usr/openv/netbackup/logs/bparchive/ です。

USEMAIL = mail_address の場合、NetBackup は mail_address にアーカイブの完了状態を通知するメールを送信します。管理者以外のユーザーは $HOME/bp.conf ファイルで指定します。管理者は /usr/openv/netbackup/bp.conf ファイルで指定します。このメッセージはアーカイブ処理が完了すると送信されます。

次に、このコマンドに適用される制限事項を示します。

  • UNIX システムの場合: bparchive を実行してファイルのアーカイブを行う場合、そのファイルを削除するために、root ユーザーであるか、所有者としてのプライマリグループのメンバーである必要があります。また、このファイルのアクセス権限は読み取り専用にしないでください。読み取り専用の場合、NetBackup によってこのファイルは保存されますが、ファイルのアクセス時間 (utime) をリセットできないため、ファイルはディスクから削除されません。

  • Windows システムでは、bparchive を実行してファイルのアーカイブを行う場合、ユーザーがファイルを削除する権限を所有している必要があります。また、このファイルのアクセス権限は読み取り専用でないことが必要です。読み取り専用の場合、NetBackup によってこのファイルは保存されますが、ディスクからは削除されません。

  • UNIX システムの場合: リンクである UNIX ファイルを指定して bparchive を実行すると、リンク先のファイルではなく、そのリンク自身のアーカイブだけが行われます。

  • bparchive を実行しても、[.]または[..]ディレクトリエントリのアーカイブは行われません。また、ディスクイメージのバックアップのアーカイブも行われません。

オプション

-f listfile

このオプションでは、アーカイブを行うファイルのリストを含むファイル名 (listfile) を指定します。このオプションは、filenames オプションの代わりに使用できます。listfile では、各ファイルパスが個別の行に表示されます。

必要なファイルリストの形式は、ファイル名に空白、改行文字、または復帰文字が含まれるかどうかによって異なります。名前に空白、改行文字または復帰文字が含まれないファイルのアーカイブを行うには、次の形式を使用します。

            filepath
          

アーカイブするファイルへのパス。UNIX システムの例は /home、/etc/var などです。Windows システムの例は c:\Programs、c:\documents\old_memos などです。

名前に空白、改行文字または復帰文字が含まれるファイルのアーカイブを行うには、次の形式を使用します。

            filepathlen filepath
          

filepath は、アーカイブを行うファイルへのパスです。また、filepathlen はファイルパスの文字数です。

アーカイブするファイルへのパス。UNIX システムの例は /home/etc/var などです。Windows システムの例は c:\Programs、c:\documents\old_memos などです。

UNIX システムでの例は次のとおりです。

5 /home
4 /etc
4 /var
19 /home/abc/test file

Windows システムでの例は次のとおりです。

11 c:\Programs
8 c:\winnt
22 c:\documents\old memos
filenames

このオプションでは、アーカイブを行う 1 つ以上のファイル名を指定します。このオプションは、-f オプションの代わりに使用できます。指定するファイルは、他のすべてのオプションに続いて、最後に指定する必要があります。

-k keyword_phrase

このオプションでは、このアーカイブ操作で作成されるイメージに NetBackup が関連付けるキーワード句を指定します。その後、bprestore-k オプションを使用して、キーワード句を指定し、イメージのリストアを行うことができます。

キーワード句は、アーカイブのテキスト形式の記述で、128 文字以内で指定します。空白 (「 」) およびピリオド (「.」) を含むすべての印字可能な文字列を指定できます。

キーワード句は、二重引用符 ("...") または一重引用符 ('...') で囲んでください。

デフォルトのキーワード句は NULL (空) 文字列です。

-L progress_log [-en]

このオプションでは、進捗情報を書き込む既存のファイル名を指定します。

UNIX システムでは、ファイル名は / から始まる必要があります。

例: netbackup/logs/user_ops/proglog

Windows システムの例は、NetBackup\logs\user_ops\proglog です。

デフォルトでは、進捗ログは使用されません。

-en オプションを指定すると、進捗ログが英語で生成されます。ログ名には文字列[_en]が含まれます。このオプションは、異なるロケールでさまざまな言語のログが作成される分散環境において有効です。

このオプションで許可されるのはデフォルトパスのみです。Veritas ではデフォルトパスを使用することをお勧めします。設定で NetBackup のデフォルトパスを使用できない場合は、NetBackup 構成にカスタムパスを追加する必要があります。

カスタムパスを追加する方法について詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』の「NetBackup サーバーおよびクライアントの BPCD_WHITELIST_PATH オプション」のトピックを参照してください。

-p policy

このオプションでは、ユーザーアーカイブに使用するポリシー名を指定します。名前を指定しない場合、NetBackup サーバーでは、そのクライアントとユーザーアーカイブスケジュールが含まれるポリシーのうち、最初に検出されたポリシーを使用します。

-S master_server

UNIX システムでは、このオプションは NetBackup マスターサーバーの名前を指定します。デフォルトは、/usr/openv/netbackup/bp.conf file. ファイルの最初の SERVER エントリです。

Windows システムでは、このオプションは NetBackup マスターサーバーの名前を指定します。デフォルトは、[NetBackup マシンの指定 (Specify NetBackup Machines)]ダイアログボックスの[サーバー (Servers)]タブで操作対象として指定されているサーバーです。このダイアログボックスを表示するには、クライアント上でバックアップ、アーカイブおよびリストアユーザーインターフェースを起動します。次に[ファイル (File)]メニューから[NetBackup マシンの指定 (Specify NetBackup Machines)]を選択します。

-s schedule

このオプションでは、ユーザーアーカイブに使用するスケジュール名を指定します。名前を指定しない場合、NetBackup サーバーでは、そのクライアントが使用するポリシー内で最初に検出されたユーザーアーカイブスケジュールが使用されます。(-p オプションを参照してください)

-t policy_type

このオプションでは、ポリシー形式に対応する次のいずれかの番号を指定します。Windows クライアントのデフォルトは 13 です。その他のすべてのクライアントのデフォルトは 0 です。

0 = Standard

4 = Oracle

6 = Informix-On-BAR

7 = Sybase

13 = MS-Windows

15 = MS-SQL-Server

16 = MS-Exchange-Server

19 = NDMP

次のポリシー形式は、NetBackup Enterprise Server だけに適用されます。

11 = DataTools-SQL-BackTrack

17 = SAP

18 = DB2

20 = FlashBackup

21 = Split-Mirror

39 = Enterprise-Vault

-utf8

このオプションは、指定したファイルリストが UTF-8 形式であることを NetBackup に示すのに使用します。このオプションを使用すると、NetBackup でパス名の変換が試行されません。このオプションは、Windows 以外のプラットフォームや他のポリシー形式には影響しません。

Windows の NetBackup では、一部のポリシー形式について、入力ファイルリストがアクティブコードページ (ACP) の形式であると想定し、それぞれのパスの指定を ACP から UTF-8 に変換します。このオプションは、Windows でコマンドラインから開始される次のポリシー形式のすべてのバックアップに適用されます。

DB2
MS-Exchange-Server
Lotus-Notes
Oracle
SAP
MS-SQL-Server
Sybase
MS-Windows
-w [hh:mm:ss]

このオプションを指定すると、NetBackup はサーバーから完了状態が送信されるまで待機し、その後、システムプロンプトに戻ります。

NetBackup コマンドの日時の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。/usr/openv/msg/.conf ファイル (UNIX) と install_path\VERITAS\msg\LC.CONF ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。

『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の NetBackup インストールのロケールの指定に関する項を参照してください。

必要に応じて、待機時間を時間、分、秒で指定できます。指定可能な最大待機時間は、23:59:59 です。アーカイブが完了する前に待機時間が経過すると、コマンドはタイムアウト状態で終了します。ただし、サーバー上ではアーカイブが完了します。

待機時間を指定せずに -w を使用する場合、または待機時間の値に 0 (ゼロ) を指定する場合、NetBackup は無制限に完了状態を待機します。

例 1 - 単一ファイルをアーカイブする場合

UNIX システムの場合: bparchive /usr/user1/file1

Windows システムの場合: bparchive c:\usr\user1\file1

例 2 - archive_list というファイルに一覧表示されたファイルのアーカイブを行う場合

bparchive -f archive_list

例 3 - キーワード句「Archive My Home Directory 02/02/10」をディレクトリ kwc のアーカイブに関連付け、arch.log という名前の進捗ログを使用する場合

UNIX システムの場合: bparchive -k "Archive My Home Directory 02/02/10" \-L/usr/openv/netbackup/logs/user_ops/arch.log /home/kwc

Windows システムの場合: bparchive -k "Archive My Home Directory 02/02/10" \-L c:\Program Files\Veritas\NetBackup\logs\user_ops\arch.log c:\home\kwc