Enterprise Vault™ Compliance Accelerator 管理者ガイド
- Compliance Accelerator の概要
- Compliance Accelerator クライアントの概要
- 従業員と従業員グループの設定
- 部門を使った操作
- アイテムの検索
- Compliance Accelerator を使った検索について
- Compliance Accelerator 検索スケジュールの作成
- ホットワードを使用したアイテムの検索
- 手動によるアイテムのレビュー
- Compliance Accelerator を使ったレビューについて
- アイテムのエスカレーション
- リサーチフォルダを使った作業
- アイテムのエクスポート
- レポートの作成と表示
- 利用可能な Compliance Accelerator のレポート
- OData Web サービスを使った Compliance Accelerator データセットの表示について
- 付録 A. Compliance Accelerator のカスタマイズ
- 付録 B. XML ファイルからの設定データのインポート
- 付録 C. トラブルシューティング
- Compliance Accelerator のレポートに関する問題
検索基準オプションについて
Compliance Accelerator は検索基準オプションを次に示す複数のセクションにグループ化します。セクションを展開するか、または省略するには、右の矢印のアイコンをクリックします。
複数のオプションを含む検索を構築する場合、検索のプロパティペインで各オプションが他の検索オプションとどのように対話するかに注意してください。Compliance Accelerator は選択したすべてのオプションを、[または]ブール演算子ではなく[および]ブール演算子でつなげます。たとえば、条件に次のものが含まれている検索を構築するとします。
[日付範囲]セクションの日付範囲
[検索語]セクションの検索用語
[添付ファイル]セクションのファイル拡張子
検索結果にはすべての検索基準に一致するアイテムのみが含まれます。Compliance Accelerator は、検索基準オプションの一部に一致するが他のオプションには一致しないアイテムを無視します。
[検索プロパティ]ペインには次のセクションがあります。
この[検索]セクションでは、検索の名前と実行時刻を指定します。
[サンプリング]セクションでは、検索結果をサンプリングして、ランダムに選択したアイテムをレビューセットに追加することができます。
Compliance Accelerator はランダムにサンプリングされたアイテムを重複排除しません。
サンプリングの割合 |
レビューセットに追加する検索結果の割合を指定します。「10.25」などのように小数点以下の値を指定することもできます。 部門の所有者が部門プロパティのこの設定をロックするとサンプリング割合を変更できない場合があります。 |
作成者ごとの最小値 |
作成者 1 人あたりの、レビューセットに追加するアイテムの最小件数を指定します。ある作成者のアイテムが検索結果にない場合、サンプルには追加されません。選択した部門に属していない作成者も対象となるため、予想よりも多くの検索結果が戻される場合があります。 |
絶対限度 |
レビューセットに追加する検索結果の総件数の上限を設定します。このオプションは、[サンプルの割合]フィールドと[従業員ごとの最小値]フィールドの値に優先して適用されます。 |
[日付範囲]セクションでは、アイテムが送受信された日時を基準にアイテムを検索できます。
今日、昨日、最新 7 日間、最新 14 日間、最新 28 日間 |
選択した期間に送受信されたアイテムのみを検索します。日付範囲は検索が行われる時点(即時検索の場合は当日)を基準にした相対的な範囲です。 これらのオプションは、毎日、毎週、2 週間ごと、4 週間ごとに 1 回実行するようにスケジュール設定された反復検索を作成する場合に便利です。たとえば、週に 1 回検索を実行する場合は、[最新 7 日間]を選択すると、検索範囲は前回検索を実行した後の日付に限定されます。 |
特定の日付範囲 |
他の日付範囲オプションで指定できる期間よりも長い期間またはより限定された期間に送受信されたアイテムを検索できます。日付を入力するには、[開始日]フィールドと[終了日]フィールドの右側にあるオプションをクリックし、次に目的の日付を選択します。24 時間式の時刻を「hh:mm」という形式で入力します。他の日付範囲フィールドとは異なり、[特定の日付範囲]では範囲が固定されています。検索実行時を基準にした相対的な範囲ではありません。 |
検索の最終実行以降 |
スケジュール設定済みの検索でのみ、前回の検索実行より後に送受信された新規アイテムを検索できます。このオプションは[今日]や[昨日]などのオプションに類似しています。ただし、それは検索を最初に実行する開始日を明示的に設定できます。 デフォルトでは、このオプションを選択すると、前回の検索が実行された日付(初回の検索の場合は開始日)から現在の日付の 1 日前(昨日)までの範囲が検索対象となります。 |
[作成者と受信者]セクションでは、検索対象の部門と、検索対象のアイテム方向を指定します。パーティションに整理した部門では、同じパーティションの部門で送受信したアイテムのみが検索されます。
メッセージルート |
検索するアイテムが送受信された方向を指定します。選択した部門が送信先または送信元であるアイテムを検索できます。また、選択した部門と他の部門との間で送受信されたアイテムを検索できます。 利用可能なメッセージルートオプションは、指定した日付範囲と、Compliance Accelerator がどのように設定されているかによって異なる場合があります。 |
いずれか/すべて |
選択した部門と従業員のいずれかまたはすべてに検索を適用するかどうかを指定します。 |
継承を使って新しい部門を自動的に含める |
アプリケーション全体の検索の場合のみ、選択した部門の子部門に検索を適用するかどうかを指定できます。デフォルトでは、他部門の子部門であるすべての新規部門は、親部門に適用されているすべてのアクティブな反復検索を自動的に継承します。また、反復検索が適用されている部門の下位に既存の部門を移動した場合も同様です。 |
部門ツリー |
検索に含める部門と従業員を指定します。部門名の左側にある矢印をクリックして展開し、入れ子になった部門と例外従業員を表示します。 部門を選択しても、部門の例外従業員は自動的には検索対象とはなりません。例外従業員を検索するには、例外従業員を 1 人ずつ明示的に選択する必要があります。 |
任意の形式の電子メールアドレス/ドメイン |
1 つ以上の電子メールアドレスとドメインを入力できます。1 行に各アドレスまたはドメインを入力すると、[差出人]、[宛先]、[CC]、[BCC]フィールドにそのアドレスまたはドメインのいずれかを含むアイテムが検索されます。すべてのアドレスとドメインを 1 行で入力すると、それらがすべて存在するアイテムが検索されます。 アドレスまたはドメインの前にマイナス記号 (-) を配置すると、検索から除外されます。複数のアドレスまたはドメインを除外するには、それらをすべて 1 行で入力します。 メッセージルートによっては、このフィールドを利用できない場合があります。 |
[検索語]セクションでは、Compliance Accelerator がアイテムの件名と本文で検索する単語またはフレーズを指定します。デフォルトでは、アイテムの件名と内容の両方で単語を検索するとき、Compliance Accelerator は 1 つの基準または両方の基準に一致するアイテムを検索します。ただし、両方の基準に一致するアイテムのみを検索するように Compliance Accelerator を設定できます。
件名 (Subject) |
指定した単語またはフレーズの一部または全部が、件名行または添付ファイルのファイル名に含まれているアイテムを検索します。 |
内容 |
指定した単語またはフレーズの一部または全部がアイテム本文や検索可能な添付ファイルに含まれているアイテムを検索します。 |
ここで指定した単語またはフレーズは、アイテムの検索結果の確認時にレビューペインでハイライトされます。
検索する単語とフレーズを入力する場合は、次のガイドラインに従ってください。
Compliance Accelerator の検索は、大文字と小文字を区別しません。
正規表現は許可されません。
同じ行に複数の単語を入力した場合、Compliance Accelerator ではフレーズとして処理されます。
[Any of]オプションまたは[All of]オプションを使用して検索基準を絞り込む場合は、各単語をそれぞれ別の行に入力します。
次の例では、Compliance Accelerator によって 3 つの単語が OR 演算子で結合されます (「server OR group OR cluster」)。これらの単語の 1 つ以上を含むすべてのアイテムが検索基準と一致します。
Any Of: server group cluster
次の例では、Compliance Accelerator によって 3 つの単語が AND 演算子で結合されます (「server AND group AND cluster」)。この 3 つの単語をすべて含むアイテムのみが検索基準と一致します。
All Of: server group cluster
次の例では、Compliance Accelerator によって「server group」というフレーズと「cluster」という単語が AND 演算子で結合されます (「'server group' AND cluster」)。「server group」というフレーズと「cluster」という単語の両方を含むアイテムのみが検索基準と一致します。
All Of: server group cluster
検索では、アスタリスク(*)を使って 0 文字以上の文字を表すことができます。疑問符 (?) を 1 文字の代わりに使用することができます。
ワイルドカードでの検索は、検索基準に一致し、Enterprise ボルト 10.0 以降でアーカイブされたアイテムならば、常に検索されます。Enterprise Vault 9.0 以前でアーカイブしたアイテムも検索結果に含まれるようにするには、ワイルドカードの前にワイルドカードではない文字を 3 つ以上入力します。
検索結果から次の単語またはフレーズを含んでいるすべてのアイテムを除外することを指定するには、マイナス記号 (-) を使用します。たとえば、次の検索語では、「server」と「group」のいずれかを含むが、「cluster」は含まないアイテムが検索されます(「(server AND NOT cluster) OR (group AND NOT cluster)」)。
Any of: server -cluster group - cluster
検索語は、除外済みの語句のみで構成することができません。このような単語またはフレーズを指定するときには、検索結果に表示する検索対象な語句も指定する必要があります。
検索用語は、どの行も次のいずれの文字で始まることはできません。
= + - @
たとえば、「server -cluster」は、有効な検索用語ですが、「-cluster server」は有効ではありません。
ホットワードとフレーズが作成されている場合は、[ホットワード]をクリックし、ホットワードまたはフレーズを一覧から選択します。
Compliance Accelerator は、プラス記号、マイナス記号、疑問符など、特別な意味がある場合を除いて、検索語の英数字以外の文字を無視します。
たとえば、US@100 という用語の検索は、US@100 だけではなく US 100 と US$100 のインスタンスも検索します。したがって、検索語に英数字以外の文字を含めると、予想よりも多くの結果が戻される場合があります。
[添付ファイル]セクションでは、指定した数または種類の添付ファイルを含むアイテムを検索できます。
番号 |
対象となる添付ファイル数を指定します。デフォルトオプション[重要ではない]の場合、0 を含む任意の数の添付ファイルを含むアイテムが検索対象となります。その他のオプションを選択する場合、対象となる添付ファイル数を指定する値を 1 つまたは 2 つ入力する必要があります。 |
ファイル拡張子 |
検索対象となる添付ファイルの種類を表す拡張子を指定します。各拡張子はスペースで区切って入力します。たとえば、HTML ファイルまたは Microsoft Excel ファイルが添付されているアイテムを検索する場合は、次のように入力します。
この検索オプションでは、ファイル名のみによって添付ファイルが評価されます。ファイルの種類は確認されません。たとえば、 |
添付ファイルの内容によっては、Enterprise Vault でインデックス付けしていないために検索できない場合もあります。特に、Fax や音声のようなファイル形式には、インデックス付けできる内容がありません。 Enterprise Vault の一部のレジストリエントリでは、選択したファイルタイプの内容をインデックス付けできません。たとえば、ExcludedFileTypesFromConversion エントリの場合がそれに該当します。詳しくは『レジストリ値』ガイドを参照してください。 Compliance Accelerator でファイル名拡張子を指定した検索を実行する方法について詳しくは、Veritas サポート Web サイトの以下の記事を参照してください。 |
[その他]セクションでは、特定のサイズまたは種類のアイテム、特定の保持カテゴリのアイテムを検索できます。
メッセージサイズ |
メッセージストア(Exchange、Domino など)が報告するように、検索する各アイテムのサイズを KB 単位で指定します。アイテムのサイズには添付ファイルのサイズも含まれます。 |
メッセージの種類 |
選択した種類のアイテムを検索します。 |
保持カテゴリ |
Enterprise Vault が選択済みの保持カテゴリを割り当てたアイテムを検索します。 |
[ポリシー]セクションでは、任意のポリシー管理ソフトウェアが分類に使ったタグに従ってアイテムを検索できます。
ポリシー |
ある特定の分類のポリシーと一致するアイテムの有無を検索できます。複数の種類のポリシーがあります。
これらのポリシーの種類は相互に排他的ではありません。ポリシー管理ソフトウェアは、同じアイテムに種類が異なる複数のポリシーを適用する場合があります。ただし、含まれるポリシーが他の種類のポリシーに常に優先します。 必須のポリシーの種類を選択し、検索するポリシーの名前を選択します。または、ポリシーの種類として[カスタム]を選択し、1 つ以上のポリシー名を入力します。次のように、複数のポリシー名をカンマで区切ります。 CustomPolicy1,CustomPolicy2 複数のポリシーの検索を選択すると、検索結果にはいずれかのポリシーに一致するアイテムが含まれます。 |
現在の部門によるフィルタポリシー |
リストから現在の部門で使用中ではないポリシーを省略できます。 |
[インテリジェントレビュー]セクションで、Compliance Accelerator の学習エンジンのオプションを選択します。このエンジンにより、Compliance Accelerator はレビューアが以前のアイテムに実行したアクションに基づいてアイテムの検索をインテリジェントに行うことができます。たとえば、レビューアがスパムメッセージまたはオフィス不在の応答を関連なしのアイテムとしてマークを付けると、Compliance Accelerator は同様の特性を持つアイテムを検出したときにそれらのアイテムを同じ方法で処理できます。
次の点に注意してください。
インテリジェントレビュー機能を使う検索では、それを使わない検索に比べ、完了するまでに少し長く時間がかかる場合があります。
リサーチフォルダ内で実行する検索では、関連部門の学習データが使われます。フォルダ検索には独自の学習データがないため、部門の学習データに貢献することはありません。
Compliance Accelerator はアイテムの関連性を判別するためにアイテムのメタデータと送信者から受信者への経路を調べます。ただし、Compliance Accelerator はアイテムの内容を評価しません。
学習動作 |
オプションは次のとおりです。
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