Veritas™ System Recovery 22 ユーザーズガイド

Veritas System Recovery を使ってドメインコントローラを保護する場合は、次の点に注意が必要です。

• ドメインコントローラが Windows Server 2008 なら、Microsoft 社のボリュームシャドーコピーサービス (VSS) をサポートします。Veritas System Recovery は自動的にバックアップのために Active Directory のデータベースを準備するために VSS を呼び出します。

• ドメインに参加するには、各ドメインコンピュータがドメインコントローラとトラストトークンをやり取りする必要があります。このトークンは、デフォルトで 30 日ごとに更新されます。この期間は変更することができ、保護されているチャネルの信頼と呼ばれます。一方、リカバリポイントに含まれるトラストトークンは、ドメインコントローラによって自動的に更新されません。したがって、古いトークンが含まれるリカバリポイントを使用して修復されたコンピュータは、ドメインに参加できません。そのようなコンピュータがドメインに参加するためには、適切な資格情報を持つユーザーによってドメインに再度追加される必要があります。

  Veritas System Recovery では、修復プロセスの開始時にコンピュータがドメインに参加する場合、このトラストトークンは自動的に再度確立されます。

• ほとんどの場合、ドメインコントローラは権限を使わずに復元する必要があります。ドメインコントローラを非公式に復元することによって、Active Directory の古いオブジェクトが復元されないようにすることができます。期限切れのオブジェクトは、廃棄（tombstone）と呼ばれます。Active Directory は、自身が設定した期限より古いデータを復元しません。ドメインコントローラの有効なリカバリポイントを復元することは、権限を使わない復元と同等です。どの種類の復元を実行するかを決めるときには、マイクロソフト社のマニュアルを参照してください。権限を使わない復元によって、廃棄の競合を防ぐことができます。