Veritas NetBackup™ Appliance ファイバーチャネルガイド
- NetBackup ファイバートランスポートと SAN クライアントについて
- FC を使用した複製の最適化と自動イメージレプリケーションについて
- テープサポートへのバックアップについて
- VMware のサポート
- NetBackup Appliance のサポート対象ファイバーチャネル機能
- NetBackup Appliance の背面パネルの構成
- HBA ポートモードの構成について
- FC SAN のゾーニング
- NetBackup Appliance Web コンソール の[ファイバートランスポート (Fibre Transport)]ページについて
- アプライアンス上でのファイバートランスポートの設定
NetBackup Appliance 用の SAN のゾーン化について
NetBackup ファイバートランスポート (FT) メカニズムを設定して使うには、まず SAN を設定して動作可能な状態にする必要があります。
NetBackup Appliance は次の SAN 設定をサポートします。
ノードポート (N_Port) 切り替えの構成。
ファイバーチャネルアービトレーテッドループ (FC-AL) 構成。
FC-AL ハブはサポートされていません。
SAN スイッチ構成の場合、適切なゾーン化を行うことで、他の SAN アクティビティで必要になる可能性がある帯域幅がファイバートランスポート通信によって使われることがなくなります。また、適切なゾーン化によりホストバスアダプタ (HBA) ポートが検出するデバイスが限定されます。ポートは他のポートのゾーン内でのみそれらのポートを検出します。ゾーン化しない場合、各 HBA ポートは SAN のすべてのホストからすべての HBA ポートを検出します。デバイス数が多いと、オペレーティングシステムがサポートするデバイス数を超える場合があります。
SAN の設定と管理方法については、NetBackup マニュアルでは説明していません。ただし、次の推奨事項は SAN の通信を最適化するのに役立つことがあります。
表: NetBackup Appliance の SAN をゾーン化するためのベストプラクティスでは、NetBackup Appliance の SAN をゾーン化するためのベストプラクティスについて説明します。
表: NetBackup Appliance の SAN をゾーン化するためのベストプラクティス
ガイドライン |
説明 |
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ゾーンごとに 1 つのイニシエータ、複数のターゲットを受け入れ可能。 |
Veritas はゾーンごとに 1 つのイニシエータのみを持つゾーンを作成することをお勧めします。すべてのターゲットが類似している場合にのみ、1 つのゾーンに複数のターゲットを受け入れ可能です。 メモ: 2 台の NetBackup 52xx/53xx Appliance 間のデータ複製では、各ゾーンに 1 つのイニシエータおよび 1 つのターゲットのみを含むゾーンを作成する必要があります。 イニシエータに関係なく、テープターゲットリソースはディスクターゲットリソースとは別のゾーンにしてください。ただし、両方のリソースのセットで同じイニシエータを共有することはできます。 |
1 つのポートを複数のゾーンに対して構成するときは、パフォーマンスの低下に注意してください。 |
1 つのポートを複数のゾーンのイニシエータまたはターゲットとして使用すると、そのポートがシステム全体のパフォーマンスのボトルネックとなる場合があります。システムのすべての部分で必要となるスループットの合計を分析し、必要に応じてトラフィックフローを最適化する必要があります。 |
耐障害性のために、接続はポートではなく HBA カードに分散します。 |
システム接続の可用性を確保するために、共通リソースに対してマルチパスアプローチを組み込む場合には、ゾーン化のように別のカード上のポートをペアにします。この構成は、カード障害が発生した場合にリソースへのパスがすべて失われることを防ぐために役立ちます。 |
WWN を基に SAN をゾーン化し、デバイスがポートを変更した場合のゾーン移行を容易にします。 |
WWN に基づいて SAN をゾーン化することを推奨します。スイッチポート構成またはケーブル構造に変更が必要な場合、ゾーンを再作成する必要はありません。 |
表: アプライアンスゾーン は、SAN トラフィックに使用する必要があるゾーンを説明します。
ゾーンを示した図は、次のリンクから参照できます。
NetBackup Appliance のファイバートランスポートパスについてを参照してください。
メモ:
NetBackup Appliance で HBA ポートを指定する場合、物理ポート ID または WWPN (World Wide Port Name) を使う必要があります。
アプライアンス HBA WWPN を特定する方法を参照してください。
表: アプライアンスゾーン
ゾーン |
説明 |
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ファイバートランスポートのバックアップゾーン |
ファイバートランスポートのバックアップゾーンには、SAN クライアントとアプライアンス間のファイバートランスポートの通信のみを含める必要があります。 バックアップゾーンには、次の HBA ポートを含めてください。
Appliance モデルの一部は、ファイバートランスポートに使うことができる 1 つ以上のファイバーチャネル HBA カードを装備しています。アプライアンスにこのカードが含まれていない場合、認定された担当者が承認済みの FC HBA カードをインストールして構成する必要があります。 |
ファイバートランスポートストレージゾーン |
ファイバートランスポートストレージゾーンは、ストレージのソースから宛先までのファイバートランスポートトラフィックを搬送します。 ソースホストは、NetBackup 52xx/53xx Appliance です。ストレージの宛先ホストは、NetBackup Deduplication Appliance または別の NetBackup 52xx/53xx Appliance です。 トラフィックは複製またはバックアップのいずれかになります。複製では、重複排除されたデータがストレージの宛先に送信されます。バックアップの場合は、最初にデータを NetBackup 52xx/53xx Appliance に送信してから NetBackup Deduplication Appliance に送信して格納します。 ストレージゾーンは次の HBA ポートを含む必要があります。
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外部テープストレージゾーン |
テープライブラリをストレージとして使う場合、そのトラフィック用に別のゾーンを作成します。テープストレージゾーンは NetBackup ファイバートランスポートを使わず、標準イニシエータモードドライバを使います。 |