Linux 用 APTARE IT Analytics インストールとアップグレードガイド

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Product(s): APTARE IT Analytics (10.6)
  1. Linux サーバーでの APTARE IT Analytics ポータルのインストール
    1.  
      はじめに
    2.  
      ポータルインストールのメモリ要件
    3.  
      多言語サポートとロケールに関する注意事項 (Linux)
    4.  
      VMware ESXi での OVA ベースの配備
    5. インストーラベースの配備
      1.  
        タスク 1: ポータルとデータベースの配備戦略 (Linux)
      2.  
        タスク 2: インストール前の構成 (Linux)
      3.  
        タスク 3: Oracle Database アプリケーションバイナリのインストール (Linux)
      4.  
        タスク 4: ポータルアプリケーションバイナリのインストール (Linux)
      5.  
        タスク 5: データベーススキーマのインストール (Linux)
      6.  
        タスク 6: ポータルサービスの開始 (Linux)
      7.  
        タスク 7: ライセンスキーファイルの要求 (Linux)
      8.  
        タスク 8: ポータルへのログイン
      9.  
        タスク 9: ライセンスキーファイルのインストール (Linux)
      10.  
        タスク 10: データベースのコールドバックアップの実行 (Linux)
      11.  
        推奨されるデータベースバックアッププロセス
    6.  
      サポート対象のサードパーティ製品とオープンソース製品
    7.  
      APTARE IT Analytics ポータルのアンインストール
  2. Linux での APTARE IT Analytics ポータルのアップグレード
    1.  
      概要
    2.  
      アップグレードパス
    3.  
      アップグレードの前に
    4. Oracle Database アプリケーションバイナリの 19c へのアップグレード (Linux)
      1.  
        Oracle Database アプリケーションバイナリのアップグレード (Linux)
    5. APTARE IT Analytics ポータルのアップグレード
      1.  
        共有サービス環境のアップグレード
      2.  
        アップグレードユーティリティインストーラの実行 (Linux)
      3.  
        既知の問題
      4.  
        アップグレードユーティリティの実行
      5.  
        アップグレード後
      6.  
        エンタープライズオブジェクトを組み込むためのメソッドのアップグレード
      7. ポータルのアップグレード中の属性のマージ
        1.  
          ポータルのアップグレード中の属性の管理
        2.  
          属性値のマージの例
        3.  
          重複する属性の名前を変更する手順
        4.  
          マルチテナント環境での属性のベストプラクティス
    6. データコレクタのアップグレード
      1.  
        必須の前提条件
    7.  
      トラブルシューティング: データコレクタの手動アップグレード
    8.  
      APTARE IT Analytics ポータルからのコレクタの更新
  3. データベースサーバーの Oracle パッチ
    1.  
      Oracle の推奨パッチの適用
    2. Linux での Oracle 19c 2022 年 7 月パッチアプリケーションの適用
      1.  
        インストール前の設定
      2.  
        OPatch のインストール手順
      3.  
        Oracle パッチのインストール
      4.  
        パッチの検証
      5.  
        JDK バージョンの更新の検証
  4. 新しいサーバーへのアップグレードと移行
    1. 新しいサーバーへのアップグレードと移行
      1.  
        APTARE IT Analytics の最新リリースの新しいサーバーへのインストール
      2.  
        既存のサーバーでのデータベースのエクスポートの実行
      3.  
        新しいサーバーでのポータルサービスとエージェントサービスの停止
      4.  
        新しいサーバーへの既存のポータルユーザーの削除と再作成
      5.  
        新しいサーバーでのデータベースのインポート
      6.  
        新しいサーバーでのポータルサービスとエージェントサービスの開始
      7.  
        データベーススキーマをアップグレードするためのダウンロード、インストール、実行
    2.  
      テスト
    3.  
      データコレクタバイナリの更新 (必要な場合)
  5. 付録 A. X Virtual Frame Buffer
    1.  
      Xvfb (X Virtual Frame Buffer) の構成

タスク 2: インストール前の構成 (Linux)

  1. ポータルサーバーを選択します。

    パフォーマンス上の理由により、APTARE IT Analytics ポータルソフトウェアは、APTARE IT Analytics Data Collector と同じサーバーにインストールしないでください。正確には、Data Collector を /opt/aptare にインストールしないようにします。

    何らかの理由で両方を同じサーバー上にインストールする必要がある場合は、ポータルソフトウェアと Data Collector ソフトウェアの両方が、サーバー上の同じディレクトリに存在しないようにしてください。ポータルソフトウェアのインストールタスクには、root 権限が必要です。

    ポータルインストールのメモリ要件を参照してください。

  2. ポータルサーバーの OS を確認します。OS が、『認定構成ガイド』に記載された認定オペレーティングシステムの 1 つであることを確認します。

    指定されたポータルサーバーに十分な空きディスク容量があることを確認します。データベースファイルシステムの場合、指定された量は、データベースを作成するための最低量です。データベースのサイズは、時間が経つにつれて増加します。データベースの増加は、データが収集されるサブシステム、データを収集するシステムの種類、データの保持期間 (設定可能) など、さまざまな要因によって異なります。

    ファイル

    システム/

    ディレクトリ

    最小値

    ディスク容量

    推奨ディスク容量

    DB 増加を考慮した最大ディスク容量

    注意

    /opt

    20 GiB

    30 GiB

    30 GiB

    /tmp

    10 GiB

    10 GiB

    10 GiB

    ユーザー aptare が /tmp と /var/tmp の両方に書き込み可能である必要があります。

    /data01

    50 GiB

    100 GiB

    780 GiB

    データ表領域とインデックス表領域に必要です。

    /data02

    50 GiB

    100 GiB

    750 GiB

    データ表領域とインデックス表領域に必要です。

    /data03

    90 GiB

    250 GiB

    1800 GiB

    データ表領域とインデックス表領域に必要です。

    /data04

    65 GiB

    65 GiB

    65 GiB

    一時テーブル領域

    /data05

    45 GiB

    45 GiB

    45 GiB

    一時テーブル領域 (元に戻すログ)

    /data06

    5 GiB

    5 GiB

    5 GiB

    一時テーブル領域 (やり直しログ)

    合計

    335 GiB

    615 GiB

    3495 GiB

     
  3. サードパーティソフトウェアの詳細を確認します。

    サポート対象のサードパーティ製品とオープンソース製品を参照してください。

  4. レポートを PDF ファイルとしてエクスポートする、または電子メールで送信する場合、これらの出力形式が適切にレンダリングされるようにするには、Xvfb (X Virtual Frame Buffer) などのグラフィックマネージャが必要です。この機能を構成するには、IT 部門にお問い合わせください。Xvfb (X Virtual Frame Buffer) の構成を参照してください。

  5. rpm fontconfig がインストールされていることを確認します。これは、ポータルインストーラで必要です。fontconfig は、システム全体のフォント構成、カスタマイズ、アプリケーションアクセスを提供するように設計されたライブラリです。rpm fontconfig がインストールされていない場合は、XLS および PDF へのレポートのエクスポートが失敗します。

  6. OS に基づいて、必要な rpm がシステムに存在する必要があります。

    • RHEL 8 と CENTOS 8 の場合は、次のコマンドを使用します。

      rpm -q perl-TermReadKey perl-Data-Dumper binutils 
      glibc libaio elfutils-libelf perl-Getopt-Long binutils  
      gcc gcc-c++ glibc-devel ksh libaio-devel libgcc libstdc++ 
      libstdc++-devel sysstat 
      psmisc bc make libnsl.x86_64 --qf '%{name}.%{arch}\n'|sort

      コマンドの出力は次のようになります。

    • bc.x86_64
      binutils.x86_64
      elfutils-libelf.x86_64
      gcc-c++.x86_64
      gcc.x86_64
      glibc-devel.x86_64
      glibc.x86_64
      ksh.x86_64
      libaio-devel.x86_64
      libaio.x86_64
      libgcc.x86_64
      libnsl.x86_64
      libstdc++-devel.x86_64
      libstdc++.x86_64
      make.x86_64
      perl-Data-Dumper.x86_64
      perl-Getopt-Long.noarch
      perl-TermReadKey.x86_64
      psmisc.x86_64
      sysstat.x86_64
      unzip
    • RHEL 7 と CENTOS 7 の場合は、次のコマンドを使用します。

      rpm -q perl-TermReadKey perl-Data-Dumper binutils 
      glibc libaio elfutils-libelf perl-Getopt-Long 
      compat-libcap1 compat-libstdc++-33 gcc gcc-c++ 
      glibc-devel ksh libaio-devel libgcc libstdc++ 
      libstdc++-devel sysstat psmisc bc make --qf 
      '%{name}.%{arch}\n'|sort

      コマンドの出力は次のようになります。

      bc.x86_64
      binutils.x86_64
      compat-libcap1.x86_64
      compat-libstdc++-33.x86_64
      elfutils-libelf.x86_64
      gcc-c++.x86_64
      gcc.x86_64
      glibc-devel.x86_64
      glibc.x86_64
      ksh.x86_64
      libaio-devel.x86_64
      libaio.x86_64
      libgcc.x86_64
      libstdc++-devel.x86_64
      libstdc++.x86_64
      make.x86_64
      perl-Data-Dumper.x86_64
      perl-Getopt-Long.noarch
      perl-TermReadKey.x86_64
      psmisc.x86_64
      sysstat.x86_64
      unzip
    • SUSE Linux Enterprise の場合は、次のコマンドを使用します。

      コマンドの出力は次のようになります。

      bc.x86_64
      binutils.x86_64 
      glibc-devel.x86_64
      glibc.x86_64
      libaio-devel.x86_64
      libaio1.x86_64
      libcap-ng-utils.x86_64
      libcap-ng0.x86_64
      libcap-progs.x86_64
      libcap1.x86_64
      libcap2.x86_64
      libelf-devel.x86_64
      libgcc_s1.x86_64
      libjpeg-turbo.x86_64
      libjpeg62-turbo.x86_64
      libjpeg62.x86_64
      libpcap1.x86_64
      libpcre1.x86_64
      libpcre16-0.x86_64
      libpng16-16.x86_64
      libstdc++6.x86_64
      libtiff5.x86_64
      make.x86_64 
      mksh.x86_64
      perl-Term-ReadKey.x86_64
      pixz.x86_64
      rdma-core.x86_64
      smartmontools.x86_64
      sysstat.x86_64
      unzip
      xz.x86_64
      
  7. データベースインストーラで必要なため、bc コマンドが利用可能であることを確認します。

  8. Oracle Database インストーラとポータルインストーラの両方のアプリケーションバイナリを www.veritas.com/ja/jp からダウンロードします。購入契約の確認に記載されている手順を使用します。

  9. ユーザーアカウント作成のトラブルシューティング: ポータルのインストールプロセスでは、aptare と tomcat のユーザーアカウントが作成されます。非ローカルユーザー管理 (LDAP や NIS など) を使用して Linux ユーザーアカウントを管理している場合、useradd コマンドが正常に実行されないことがあります。次の手順を実行して、必要なユーザーを手動で事前に作成します。

    • LDAP でユーザーアカウントを作成する通常のプロセスを使用して、/home の下にホームディレクトリを持つユーザーアカウント aptare と tomcat を事前に作成します。

      ユーザー ID

      プライマリグループ

      補助グループ

      aptare

      aptare

      dba

      tomcat

      tomcat

      aptare

    • 一部の環境 (特に automount を使用する仮想化環境) では、useradd コマンドを使用すると、ホームディレクトリの作成に失敗します。このような状況では、手動で /home/aptare ディレクトリと /home/tomcat ディレクトリを作成し、chown でそれらを aptare と tomcat に設定します。

    • 追加の説明が必要な場合は、詳細についてベリタスのサポートにお問い合わせください。

  10. スクリプトの問題のトラブルシューティング: Java を必要とするスクリプトを実行すると、SELinux (Security Enhanced Linux) に関連する既知の問題が発生する場合があります。これにより、アクセス許可が拒否されたというエラーメッセージが表示されます。この問題を解決するには、テキストの再配置で共有ライブラリの使用を許可するように SELinux を設定します。

    インストーラは SELinux の設定が disabled または permissive であると想定します。

  11. ポータルが適切に機能するため、ポート 80/tcp、8011、8017 がファイアウォールで開かれていることを確認します。

  12. www.veritas.com から次の Oracle パッチをダウンロードし、Oracle Database がインストールされるサーバーのディレクトリに保存します。

    • p31281355_190000_Linux-x86-64.zip

    • p30565805_198000DBRU_Linux-x86-64.zip

    インストールとアップグレードの処理中に、Oracle Database インストーラがこのディレクトリのパスを要求します。Oracle Database インストーラは、インストールまたはアップグレードの一部としてこれらのパッチをインストールします。

  13. ss または netstat コマンドがシステムで利用可能であることを確認します。