Veritas NetBackup™ Appliance 管理者ガイド
- 概要
- NetBackup Appliance の監視
- NetBackup Appliance Web コンソールから行う NetBackup Appliance の管理
- ストレージの構成概要
- [管理 (Manage)] > [ストレージ (Storage)] > [ユニバーサル共有 (Universal Shares)]
- Copilot の機能と共有の管理について
- Show コマンドを使ったストレージ領域情報の表示について
- アプライアンスのサポート対象テープデバイスについて
- アプライアンスに対するホストパラメータの構成について
- 管理 (Manage) > アプライアンスのリストア (Appliance Restore)
- [管理 (Manage)]>[ライセンス (License)]
- 移行ユーティリティについて
- NetBackup Appliance のソフトウェアリリース更新
- EEB のインストールについて
- NetBackup 管理コンソールとクライアントソフトウェアのインストールについて
- 管理 (Manage) > 追加サーバー (Additional Servers)
- [管理 (Manage )] > [高可用性 (High Availability)]
- NetBackup Appliance シェルメニューを使った NetBackup Appliance の管理
- NetBackup Appliance の設定について
- [設定 (Settings)] > [通知 (Notifications)]
- [設定 (Settings)]>[ネットワーク (Network)]
- [設定 (Settings)] > [認証 (Authentication)]
- ユーザー認証の設定について
- NetBackup Appliance ユーザーの認可について
- [設定 (Settings)]>[認証 (Authentication)]>[LDAP]
- [設定 (Settings)] > [認証 (Authentication)] > [Active Directory]
- [設定 (Settings)] > [認証 (Authentication)] > [Kerberos NIS]
- [設定 (Settings)] > [認証 (Authentication)] > [サーバーの構成 (Server Configuration)]
- トラブルシューティング
- 重複排除プールカタログのバックアップとリカバリ
データ消去について
データ消去により、NetBackup アプライアンスで任意のストレージディスクのデータを消去できます。データ消去は、NIST SP800-88 に準拠します。ストレージディスクのデータを消去すると、ディスクに格納されているデータは破棄され、リカバリすることはできません。ディスクのデータ消去操作を実行すると、その他すべてのストレージ管理操作が遮断されます。
パーティションを含むディスクのデータ消去を開始すると、そのディスクのパーティションにバックアップを作成したり、そのパーティションからリストアすることはできなくなります。消去するパーティションのすべてのジョブを完了または取り消すことをお勧めします。
メモ:
消去したデータをリカバリすることはできません。データのバックアップを作成して確認するか、データが不要であることを確認してください。
データ消去は、NetBackup Appliance シェルメニューでのみサポートされています。以下のコマンド操作は、Main > Manage > Storage ビューで実行できます。
Erase Configure
一度に 1 つ以上のディスクのデータを消去するように設定します。この設定は、ウィザードを使用して行います。データの消去は、設定が完了するとすぐに開始されます。消去の期間は、アプライアンスのディスクサイズ、使用するパスアルゴリズム、作業負荷によって決定されます。
Erase Show
消去操作の進捗状況と、アプライアンス上のストレージディスクすべての消去状態が表示されます。
Erase Abort
実行中の消去操作を中止します。
データ消去ウィザードで、データを消去するディスクを選択できます。ウィザードでは、次の例外を除いて、アプライアンス上のすべてのストレージディスクが表示されます。
消去プロセスが進行中のディスク
必要に応じて、同じディスクから再度データを消去することができます。
メモ:
構成パーティションを破棄するとデータ消去機能を利用できなくなるため、構成パーティションがあるディスクは 1 回のみ消去できます。
最適化された共有の予約に割り当てられているディスク
ディスクのデータを消去する前に、最適化された共有の予約を削除する必要があります。
NetBackup アプライアンスのストレージディスクには、1 つのストレージパーティションまたは多数のさまざまなパーティションを作成できます。構成、NetBackup カタログ、MSDP カタログは、メタデータパーティションであるため、早まって消去しないでください。
選択する前に、以下のことに注意してください。
構成パーティションがあるディスクは、他のディスクにパーティションがなくなり、最適化された共有の予約が存在しない場合にのみ消去できます。
注意:
構成パーティションがあるディスクで消去を開始すると、データ消去は設定できません。
MSDP カタログパーティションがあるディスクは、最後の MSDP パーティションが構成パーティションと同じディスクに存在する場合を除いて、MSDP カタログパーティションが存在しない場合にのみ消去できます。
たとえば、ディスクのデータ消去について、以下のベストプラクティスを検討してください。
最適化された共有の予約が存在する場合はこれを削除してから、最適化された共有の予約に割り当てられているディスクのデータを消去する
AdvancedDisk パーティションとMSDP パーティションがあるディスクのデータを消去する
MSDP カタログパーティションと NetBackup カタログパーティションがあるディスクのデータを消去する
構成パーティションがあるディスクのデータを消去する
消去したデータがリカバリされる危険性を最小限に抑えるため、データ消去には、パスアルゴリズムを使用してディスクのすべてのデータを上書きするオプションが用意されています。メッセージが表示されたら、現在の設定に次のいずれかのパスアルゴリズムを指定します。
1 パスアルゴリズム
ランダムに選択したデジタルパターンでディスクを上書きします。このオプションを選択すると、最も時間を節約できます。
3 パスアルゴリズム
ディスクを合計 3 回上書きします。最初のパスでは、事前に選択したデジタルパターンを使用します。2 番目のパスでは前のパターンの 2 進補数を使用して、最後のパスではランダムに選択したデジタルパターンを使用します。
7 パスアルゴリズム
ディスクを合計 7 回上書きします。各パスで、ランダムに選択したデジタルパターンまたは前のパターンの 2 進補数でデータを上書きします。
データ消去の設定では、1 回につき 3 つのパスアルゴリズムのいずれかのみを使用することができます。ただし、データ消去は複数回設定できます。たとえば、1 パスアルゴリズムで一部のディスクのデータを消去して、7 パスアルゴリズムでその他のディスクのデータを消去する場合は、データ消去を 2 回設定する必要があります。データ消去を再度設定する場合に、現在の消去操作が完了するまで待機する必要はありません。
アプライアンスのストレージディスクすべてのデータを消去したら、IPMI コンソールを使用してアプライアンスの電源をオフにします。
メモ:
構成ディスクのデータ消去タスクを初期化すると、次のエラーメッセージが必ず表示されます。これは、その時点で初期化の状態を表示できないためです。この問題について詳しくは、『NetBackup Appliance リリースノート』を参照してください。
メモ:
データ消去プロセスが完了すると、消去したディスクは使用できない状態になります。ディスクを使用可能な状態にリストアする場合は、アプライアンスを出荷時の設定にリセットします。
データ消去の構成を参照してください。
データ消去状態の表示を参照してください。
データ消去の中止を参照してください。