NetBackup™ Web UI VMware 管理者ガイド
サイズ変更の注意事項
このセクションでは、環境内の作業負荷に基づく、CDP ゲートウェイのサイズ変更の要件について説明します。
メモ:
CDP ゲートウェイで多数の VM をサポートする予定がある場合、CDP ゲートウェイと、ストレージユニットをホストする MSDP またはメディアサーバーを異なるホストに配備することをお勧めします。
メモ:
CDP ゲートウェイと MSDP を同じメディアサーバー上に共存させる場合、CDP サービスは内部で使用するために利用可能なメモリ (RAM) の 20% を消費します。メディアサーバー上で CDP ゲートウェイがスタンドアロンの場合、同じく利用可能なメモリの 50% を消費します。
保護する VM の数に基づいて CDP のサイズを調整する必要があります。ゲートウェイの要件を計算する際に、このセクションで説明する要件を考慮してください。
CDP を使用すると、VM によって実行された IO を継続的にタップできます。NetBackup はデフォルトでは、VM ごとのステージング領域に 10 GB のストレージ領域を使用します。IO タップが開始されると、CDP サービスはこの 10 GB ストレージへのデータの書き込みを開始します。このストレージが制限に達すると、CDP サービス (nbcctd) はバックアップジョブをトリガして、ゲートウェイからバックアップストレージにこのデータを移動します。
VM あたりの割り当て済みストレージを上回る使用に対応するため、NetBackup はデフォルトで、CDP ステージングパスの利用可能な合計領域のうち 25% を予約します。このストレージは、ゲートウェイにサブスクライブされた VM で共有します。nbcct.conf
ファイルでこの値を再構成できます。
予約済みストレージを構成するには
- CDP ゲートウェイにログオンします。
<NBU のインストール場所 >/netbackup/nbcct/
ディレクトリに移動し、テキストエディタでnbcct.conf
ファイルを開きます。- パラメータ CCT_VM_QUOTA_RESERVE_PERCENT の値を入力します。
- nbcctd サービスを再起動します。
ゲートウェイのストレージ要件
NetBackup が ESXi IO デーモンからデータを受信すると、そのデータはメモリ内キャッシュに格納されます。推奨される VM ごとのデータ量は 160 MB 以上です。
たとえば、ゲートウェイで 40 台の VM を保護するとします。その場合、40 * 160 MB = 6400 MB の RAM が必要です。割り当てる RAM の量が増えるほど、CDP サービスの開始時にメモリ内キャッシュサイズが増加し、最終的にサービスの IO パフォーマンスが向上します。
同様に、ステージング用の 40 * 10 GB = 400 GB (75%) + 予約済み 134 GB (25%) として、ステージング領域には約 540 GB の領域が必要です。
VM ごとのストレージを増やすと、NetBackup がバックアップジョブごとにバックアップできるデータ量がさらに多くなります。CDP ゲートウェイの予約済みストレージを増やすと、保護を中断することなく、より多くのデータを受信できます。ステージングパスが完全に占有されている場合でも、VM 内のアプリケーションには影響しない点に注意してください。NetBackup は、その間にアプリケーションによって生成されたデータを取得し、そのデータを後続のバックアップジョブでバックアップストレージに移動します。
メモ:
ステージング領域に NFS を使用する場合、必要な最小スループットは 100 MB/秒です。
CDP 機能を使い始めるときは、システムを監視し、ビジネスのニーズに応じて調整し、保護とパフォーマンスを最大化するためのハードウェア構成を追加することが重要です。最初はデフォルト値を使用して、このセクションで説明されている要件に従って VM のサブスクライブを開始できます。次のことを確認する必要があります。
ステージングストレージの空きのない状態のために CDP サービスがトリガした即時バックアップジョブの数。
CDP バックアップエンジンの通知は、NetBackup Web UI で確認できます。
プロビジョニングされた下位ストレージのパフォーマンス。NetBackup インストールディスク、CDP ステージング領域、MSDP ストレージディスクなど。
ネットワークの使用率と利用可能な帯域幅。
ESXi からのデータの受信時と、バックアップジョブの実行時の CPU およびメモリの消費量。
メモ:
IO デーモンからの IO の速度が低下する場合は、ネットワーク帯域幅とシステム RAM を確認します。nbcct.conf
ファイルの CCT_POOL_SIZE_QUOTA_PERCENTAGE パラメータを使用して、メモリ内キャッシュのサイズを増加できます。