NetBackup™ Web UI VMware 管理者ガイド
完全同期の制御
CDP が有効な保護計画に VM をサブスクライブすると、NetBackup は完全同期を開始して、新しく保護された VM のデータ全体を取得します。新しくサブスクライブした VM に対して増分バックアップ機能を適用するデータが NetBackup に存在しない場合、完全同期が開始されます。完全同期中に、NetBackup は基盤となる VMDK から CDP ステージング場所、さらには NetBackup STU まで、VM のデータ全体をキャプチャします。
通常、CDP が有効な保護計画に新しい VM をサブスクライブすると完全同期がトリガされますが、特定のシナリオでは、完全同期を手動でトリガできます。
誤った破損または削除: CDP は、ステージング場所にある VM のバックアップデータを独自の形式のファイルで保持します。VM のこれらのファイルが誤って削除または破損された場合、VM の後続のバックアップジョブはデータ整合性の不一致を原因として失敗します。この場合、強制再スキャンのスケジュールバックアップを開始でき、その後に VM の完全同期が実行されます。
手動でトリガされた強制再スキャンのスケジュールに従います。
CDP サービスは、必要に応じて VM データを受信する完全同期をトリガできます。
完全同期中、データは ESXi から CDP ゲートウェイに転送されます。VM のデータサイズによっては、このデータのボリュームが大幅に大きくなり、ネットワーク、メモリ、処理電力、ストレージなどの多くのリソースを消費する可能性があります。これは、以前にサブスクライブした VM のバックアップ操作にも影響します。
一度に 5 台を超える VM、たとえば 7 台をサブスクライブすると、5 台の VM に対して完全同期が開始され、2 台が待機状態になります。
このため、同時完全同期操作の数を制限して、システムリソースを最適化することをお勧めします。同時に実行できる完全同期のデフォルトの数は 5 です。この場合、5 台の VM が同時に完全同期を実行できます。完全同期を必要とするその他の VM はキューで待機する必要があります。これにより、システムリソースが最適に管理されます。
完全同期を制御するための推奨事項:
5 台以下のバッチで VM をサブスクライブします。
サブスクライブした VM の完全同期が完了すると、UI にメッセージが表示されます。その後、次のバッチのサブスクライブに進むことができます。
nbcct.conf
ファイルでの完全同期の構成nbcct.conf
ファイルで CCT_MAX_FULL_SYNC_REQS パラメータの値を指定することで、同時完全同期操作の数を構成できます。例: CCT_MAX_FULL_SYNC_REQS=7