NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 1

合成バックアップについて

従来の完全バックアップでは、すべてのファイルがクライアントからプライマリサーバーまたはメディアサーバーにコピーされます。最後の増分バックアップ以降にファイルが変更されなかった場合でも、ファイルはコピーされます。

NetBackup が合成完全バックアップを作成する場合、最後の増分バックアップの際に新しいファイルまたは変更されたファイルがメディアサーバーへコピーされているかどうかが NetBackup によって検出されます。メディアサーバー上で完全バックアップと増分バックアップを結合して新しい完全バックアップを作成する際に、クライアントが実行中である必要はありません。新しい合成完全バックアップには、最新の完全バックアップが実行された時点のクライアントのファイルシステムが正確に反映されます。

クライアントではなくプライマリサーバーおよびメディアサーバー上で処理が実行されるので、合成バックアップはネットワークトラフィックを減らすのに役立ちます。ファイルはネットワーク経由で 1 回だけ送信されます。バックアップイメージを合成バックアップに結合した後で、コンポーネントイメージが存在するテープまたはディスクを再利用することができます。合成バックアップによって、使用するテープの数またはディスク領域を削減できます。

合成バックアップは、テープストレージユニットまたはディスクストレージユニット、あるいはその両方のメディアを使用して書き込むことができます。バックアップでテープを使用する場合、バックアップの合成は、ドライブをあまり使用していない時間帯に実行できます。たとえば、バックアップを主に夜間に実行する場合、日中は完全バックアップの合成にドライブを使用できます。

［合成バックアップする (Synthetic backup)］オプションは、次の条件を満たしている場合に使用できます。