NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 1

NetBackup アクセラレータについて次の点に注意してください。

• NetBackup アクセラレータには、データ保護最適化オプション (Data Protection Optimization Option) ライセンスが必要です。ライセンスの最新情報については、NetBackup 営業部門またはパートナー企業ご相談窓口までお問い合わせください。

• ディスクストレージユニットのみをサポートします。サポート対象のストレージは、メディアサーバー重複排除プール、NetBackup Appliance、クラウドストレージ、認定されたサードパーティの OST ストレージです。

  サポート対象のストレージ形式については、次の URL にある『NetBackup Enterprise Server and Server - Hardware and Cloud Storage Compatibility List』を参照してください。

  http://www.netbackup.com/compatibility

• ストレージユニットグループは、グループでのストレージユニットの選択がフェールオーバーの場合にのみサポートされます。

• MS-Windows ポリシー形式と標準 (Standard) ポリシー形式をサポートします。NetBackup 機能のうち［MS-Windows］や標準ポリシー形式と連携して動作する機能すべてをサポートします。

  メモ:

  仮想マシン、NDMP、または Oracle データベースのバックアップに使われるとき、アクセラレータの動作は異なります。詳しくは、次のガイドを参照してください。

  『NetBackup for VMware 管理者ガイド』

  『NetBackup for NDMP 管理者ガイド』

  『NetBackup for Oracle 管理者ガイド』

• アクセラレータバックアップは、バックアップ後にファイルの atime をリセットするポリシー属性を無視します。

  デフォルトでは、NetBackup は、バックアップする各 UNIX ファイルのファイルアクセス時刻 (atime) を記録し、ファイルがバックアップされた後に atime をリセットします。このように atime がリセットされると、変更時刻 (ctime) も更新されます。通常、［ファイルのアクセス時刻をバックアップ前の値にリセット (Reset file access time to the value before backup)］ポリシー属性によりこの動作が制御されます (デフォルトでは有効)。

  NetBackup アクセラレータを使用してバックアップを実行する場合、ポリシー属性の設定に関わらず NetBackup はファイルのバックアップ後に atime をリセットしません。NetBackupは、atime の更新にはアクセラレータの最適化の損失が伴うので、ctime をリセットしません (これにより ctime の更新を回避します)。

  UNIX クライアントの［クライアントの設定 (Client Settings)］プロパティを参照してください。

• 完全バックアップと増分バックアップをサポートします。

  アクセラレータバックアップおよび NetBackup カタログを参照してください。

• NetBackup がサポートするすべてのプラットフォーム、ファイルシステム、論理ボリュームをサポートします。

• Windows NTFS および ReFS の変更ジャーナル (［変更ジャーナルを使用 (Use Change Journal)］) をサポートしますが、VxFS の変更ジャーナルはサポートしません。

• ［アクセラレータを使用する (Use accelerator)］オプションを有効にするすべてのポリシーに対して、少なくとも次のバックアップスケジュールをお勧めします。

  ［アクセラレータ強制再スキャン (Accelerator forced rescan)］オプションを有効にしている完全バックアップスケジュール。

  ［アクセラレータ強制再スキャン (Accelerator forced rescan)］オプションを有効にしていない別の完全バックアップスケジュール。

  ［アクセラレータ強制再スキャン (Accelerator forced rescan)］オプション (スケジュールの属性)を参照してください。

• ポリシーで［True Image Restore 情報を収集する (Collect true image restore information)］が有効になっている場合、NetBackup は通常のファイルシステムスキャンを実行し、バックアップに含めるファイルとフォルダを特定します。変更されたファイルを特定するために変更ジャーナルの問い合わせも行います。

  さらに詳しくは、［変更ジャーナルを使用 (Use change journal)］オプションおよびアクセラレータを参照してください。

  アクセラレータおよび Windows の変更ジャーナルを参照してください。

• クライアントに前回のバックアップ履歴がない場合、NetBackup は完全バックアップを行い、クライアント上にトラックログを作成します。この初回バックアップは、通常の (加速なし) 完全バックアップの速度で実行されます。クライアントのそれ以後のアクセラレータバックアップでは、トラックログを使用してバックアップ速度を加速します。

  メモ:

  最初にポリシーを有効にすることによりアクセラレータを使用すると、次回のバックアップ (完全または増分) は実質的に完全バックアップとなります。この場合、［バックアップ対象 (Backup Selections)］タブのすべてのファイルがバックアップされます。そのバックアップが増分としてスケジュールされていると、バックアップ処理時間帯内に完了しない場合があります。

• NetBackup は、以降のアクセラレータバックアップのためにトラックログを保持します。ポリシーのバックアップ対象リストが変更されるたびに、NetBackup はリストで変更されるか、追加された対象の (加速なし) 完全バックアップを実行します。変更されていないバックアップ対象は、通常のアクセラレータバックアップとして処理されます。

• ポリシーを作成するとき、ポリシーに関連付けられるストレージユニットを検証できない場合は、後でバックアップジョブが始まるときストレージユニットが検証されることに留意してください。アクセラレータがストレージユニットをサポートしない場合、バックアップは失敗します。bpbrmログに、以下のいずれかのようなメッセージが表示されます。

  Storage server %s, type %s, doesn't support image include.
  

  Storage server type %s, doesn't support accelerator backup.

• アクセラレータでは、ストレージの OptimizedImage 属性が有効になっている必要があります。

• ［コピー後に期限切れにする (Expire after copy)］の保持を指定することにより、バックアップの実行中にイメージが期限切れになることがあります。新しい完全バックアップを合成するには、SLP バックアップで以前のバックアップイメージが必要になります。以前のイメージがバックアップの間に期限切れになった場合、バックアップは失敗します。