Veritas NetBackup™ Replication Director ソリューションガイド
- 概要
- 追加設定のトピック
- スナップショットレプリケーション用 NetBackup ストレージサーバーの作成
- スナップショットおよびレプリケーション用のディスクプールの構成
- スナップショットおよびスナップショットレプリケーション用のストレージユニットとストレージユニットグループの構成
- スナップショットおよびスナップショットレプリケーションのストレージライフサイクルポリシーの構成
- ストレージライフサイクルポリシーに規定する操作形式
- ストレージライフサイクルポリシー操作の保持形式
- スナップショットとスナップショットレプリケーションのバックアップポリシーの構成
- スナップショットからのリストア
- OpsCenter レポート
- レプリケーションディレクタ付き NetApp ディスクアレイの使用
- サポートされる NetApp トポロジー
- NetApp Data ONTAP 7-Mode とレプリケーションディレクタの連携
- Replication Director を使用した NetApp SAN 接続ストレージの使用
- NetApp clustered Data ONTAP とレプリケーションディレクタとの連携
- レプリケーションディレクタ付き Oracle の使用
- レプリケーションディレクタ付き Virtual Machines の使用
- 用語
ALL_FILESYSTEMS 指示句と VOLUME_EXCLUDE_LIST 指示句
ALL_FILESYSTEMS 指示句は、NDMP バックアップポリシーに NDMP ファイラのすべてのファイルシステムおよびボリュームを含める方法を提供します。
NDMP ファイラの一部のボリュームをバックアップしない場合は、ALL_FILESYSTEMS バックアップ選択項目から特定のボリュームを除外できます。VOLUME_EXCLUDE_LIST 指示句はこのために使います。VOLUME_EXCLUDE_LIST 文の有効なワイルドカード文字を使うことができます。
メモ:
次の例では、NetApp Data ONTAP 7-Mode に固有の選択項目を使います。 他の構成のバックアップ選択項目についての具体例は、該当するマニュアルを参照してください。
VOLUME_EXCLUDE_LIST 文は ALL_FILESYSTEMS 文に先行する必要があります。たとえば、
VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/Hr_allfiles_vol01 ALL_FILESYSTEMS
または
VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/testvol* ALL_FILESYSTEMS
VOLUME_EXCLUDE_LIST 文で複数の値を指定するには、値をカンマで区切ります。たとえば、
VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/Hr_allfiles_vol01,/vol/testvol* ALL_FILESYSTEMS
また、ALL_FILESYSTEMS 指示句で複数の VOLUME_EXCLUDE_LIST 文を指定することもできます。たとえば、
VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/Hr_allfiles_vol01 VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/testvol* ALL_FILESYSTEMS
VOLUME_EXCLUDE_LIST 文には最大で 256 文字を含めることができます。256 文字の限度を超えないようにする必要がある場合は、複数の VOLUME_EXCLUDE_LIST 文を作成します。256 文字以上を指定する場合は、ボリュームリストは切り捨てられます。切り捨てられた文がバックアップジョブのエラーになる可能性があり、その場合はエラーメッセージ[コマンドのパラメータが無効です(20)]が表示されます。
バックアップ選択項目に読み取り専用のボリュームまたは空きのないボリュームが含まれている場合、NDMP バックアップジョブは状態コード 20 ([コマンドのパラメータが無効です(20)]) で失敗します。同じような NDMP バックアップジョブエラーが発生した場合は、ostfi
ログを確認してエラーが発生したボリュームを特定します。読み取り専用のボリュームや領域不足のボリュームを除外するには、VOLUME_EXCLUDE_LIST 文と ALL_FILESYSTEMS 文を使うことができます。
Veritas は、スナップショットがセカンダリファイラに複製される NetBackup レプリケーションディレクタ環境では、セカンダリファイラでのバックアップの制御にストレージのライフサイクルポリシーを使うことを推奨します。
7-mode の NetApp ストレージシステムでは、ボリュームがファイラのシステムファイルが含んでいるためユーザーがファイルを /vol/vol0 に格納することは一般的にお勧めできません。 このため、ALL_FILESYSTEMS指示句がバックアップポリシーで使われない場合は、vol0 をバックアップから除外してください。 次に示すのは /vol/vol0 を除外するバックアップ対象リストです。
VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/vol0 ALL_FILESYSTEMS
セカンダリファイラでのすべてのボリュームのバックアップには ALL_FILESYSTEMS を使用しないでください。自動的に作成された NetApp FlexClone ボリュームをバックアップまたはリストアすると不整合が発生する場合があります。そのようなボリュームは一時的なものであり、仮想コピーまたは実際のボリュームへのポインタとして使われるため、バックアップする必要はありません。
セカンダリファイラのすべてのボリュームをバックアップする必要がある場合は、Veritas 社はレプリケートされたボリュームに加えて FlexClone ボリュームの除外を推奨します。 たとえば、
VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/Clone_* VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/*_[0-9] VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/*_[0-9][0-9] VOLUME_EXCLUDE_LIST=/vol/*_[0-9][0-9][0-9] ALL_FILESYSTEMS
この例では、すべての FlexClone ボリュームを想定しており、FlexClone ボリュームのみが
/vol/Clone_
から始まります。環境に合わせてボリュームの指定を適切に調整します。VOLUME_EXCLUDE_LIST は ALL_FILESYSTEMS に適用されます。 明示的なバックアップ対象項目またはワイルドカードベースのバックアップ選択項目には適用されません。
ALL_FILESYSTEMS 指示句を Clustered Data ONTAP の NDMP ポリシーで使う場合は、VOLUME_EXCLUDE_LIST 指示句を使って選択した各 SVM のルートボリュームを除外する必要があります。 それ以外の場合、バックアップは失敗します。
詳しくは、次のトピックを参照してください。
Replication Director を使った Clustered Data ONTAP のバックアップポリシーの作成についてを参照してください。
論理ユニット番号 (LUN) が割り当てられているボリュームで、スナップショットのインポートが状態コード 4213 (スナップショットのインポートに失敗しました (Snapshot import failed)) で失敗した場合、NDMP ポリシーのスナップショットからのバックアップは失敗します。このエラーを避けるためには、VOLUME_EXCLUDE_LIST 指示句を使って、Storage Area Network (SAN) を通してアクセスされる LUN の作成に使われるすべてのボリュームを除外します。