Veritas InfoScale™ 7.3.1 仮想化ガイド- Linux on ESXi

Last Published:
Product(s): InfoScale & Storage Foundation (7.3.1)
  1. 第 I 部 概要
    1. VMware 環境での Veritas InfoScale ソリューションの概要
      1.  
        Veritas InfoScale 製品の仮想化ガイドの概要
      2. VMware 仮想化環境における Veritas InfoScale ソリューションの使用の概要
        1. VMware 環境での Veritas InfoScale ソリューションの働き
          1.  
            Veritas InfoScale 製品コンポーネントで VMware 機能を拡張する方法
          2.  
            RAW デバイスマッピングと Storage Foundation を使う状況
          3.  
            アレイの移行
          4.  
            ESXi 環境の Veritas InfoScale コンポーネントの制限事項
          5.  
            ESXi 環境での I/O フェンシングに関する注意事項
      3. Dynamic Multi-Pathing for VMware の使用の概要
        1.  
          SmartPool 機能について
      4.  
        Veritas InfoScale コンポーネントについて
      5. VMware ESXi 環境の Veritas InfoScale ソリューションのサポートについて
        1.  
          VMware 機能の Veritas InfoScale 製品のサポート
      6.  
        Veritas InfoScale 製品が対応する仮想化の使用例
  2. 第 II 部 VMware 環境での Veritas InfoScale 製品の配備
    1. 初めに
      1.  
        VMware ESXi 環境の Veritas InfoScale 製品のサポート対象設定
      2.  
        ストレージ設定と機能の互換性
      3.  
        Veritas InfoScale 製品での VMware の設定について
      4.  
        VMware 環境の Veritas InfoScale 製品のサポート
      5.  
        VMware 仮想環境へのストレージソリューションのインストールと設定
  3. 第 III 部 VMware 環境での Veritas InfoScale 製品コンポーネントの使用例
    1. Veritas InfoScale Operations Manager を使ったストレージからアプリケーションへの可視性
      1. ストレージからアプリケーションへの可視性の使用について Veritas InfoScale Operations Manager
        1.  
          Veritas InfoScale Operations Manager の制御ホストについて
      2. Veritas InfoScale Operations Manager を使った VMWare インフラストラクチャの検出について
        1.  
          Veritas InfoScale Operations Manager を使って vCenter と ESX サーバーを検出するための必要条件
        2.  
          Veritas InfoScale Operations Manager による vCenter と ESX サーバーの検出方法
        3.  
          Veritas InfoScale Operations Manager が VMware インフラコンポーネントで検出する情報
        4.  
          Veritas InfoScale Operations Manager のデータストアについて
        5. VMware 環境のマルチパスの検出について
          1.  
            VMware 環境のマルチパス検出のユーザー権限について
        6. の仮想マシン状態のニアリアルタイム(NRT)更新について
          1.  
            の仮想マシン状態のニアリアルタイム(NRT)更新の設定
          2.  
            VMware vCenter Server を設定して SNMP トラップを生成する
      3.  
        Veritas InfoScale Operations Manager での LPAR と VIO の検出について
      4.  
        Veritas InfoScale Operations Manager でサポートされる LPAR のストレージの関連付けについて
    2. Cluster Server を使用するアプリケーションの可用性
      1.  
        ゲストの VCS (Veritas Cluster Server)によるアプリケーションの可用性について
      2.  
        VCS のライブ移行のサポートについて
      3.  
        vSphere 用の VCS の設定について
      4.  
        アプリケーションの可用性の実装
      5.  
        VMware ゲスト内の Cluster Server の可用性レベルの評価
    3. 多層型ビジネスサービスのサポート
      1.  
        での Virtual Business Service について
      2.  
        Virtual Business Service の設定例
    4. Dynamic Multi-Pathing を使ったストレージの可視性、可用性、I/O パフォーマンスの向上
      1.  
        VMware 環境での DMP の使用例
      2.  
        Dynamic Multi-Pathing for VMware について
      3. DMP の動作方法
        1. パスでの I/O を DMP で監視する方法
          1.  
            パスフェールオーバー機構
          2.  
            I/O 調整
          3.  
            サブパスフェールオーバーグループ(SFG)
          4.  
            LIPP(Low-Impact Path Probing)
        2.  
          負荷分散
        3.  
          DMP I/O ポリシーについて
      4.  
        ハイパーバイザでの DMP(Dynamic Multi-Pathing)を使ったストレージ表示について
      5.  
        例: ハイパーバイザでの Dynamic Multi-Pathing を使ったストレージ可視性の実現
      6.  
        ハイパーバイザでの Dynamic Multi-Pathing を使ったストレージの可用性について
      7.  
        例: ハイパーバイザでの Dynamic Multi-Pathing を使ったストレージ可用性の実現
      8.  
        ハイパーバイザの Dynamic Multi-Pathing での I/O パフォーマンスについて
      9.  
        例: ハイパーバイザの Dynamic Multi-Pathing での I/O パフォーマンスの改善
      10.  
        ハイパーバイザとゲストでの Dynamic Multi-Pathing を使った簡素化された管理について
      11.  
        例: ハイパーバイザとゲストでの Dynamic Multi-Pathing を使った簡素化された管理の実現
    5. SmartPool による I/O パフォーマンスの向上
      1.  
        VMware ゲスト、および ESXi ホスト内の DMP for VMware での Veritas InfoScale 製品コンポーネントによる I/O パフォーマンスの向上
      2.  
        SmartIO および SmartPool ソリューションの実装
    6. データ保護、ストレージ最適化、データ移行、データベースパフォーマンスの向上
      1.  
        VMware ゲストの Veritas InfoScale 製品コンポーネントの使用例
      2. VMware ゲストでの Veritas InfoScale 製品コンポーネントを使ったデータ保護
        1.  
          PITC(Point-In-Time Copy)の概要
        2.  
          VMware 環境での Veritas InfoScale 製品のための特定時点のスナップショット
      3. VMware ゲストでの Veritas InfoScale 製品コンポーネントを使ったストレージの最適化
        1.  
          VMware 環境の SmartTier について
        2.  
          VMware ゲストの Veritas InfoScale 製品コンポーネントによる圧縮について
        3.  
          VMware ゲストの Veritas InfoScale 製品コンポーネントによるシン再生について
        4.  
          VMware ゲストの Veritas InfoScale 製品コンポーネントによる SmartMove について
        5.  
          VMware ゲストの Veritas InfoScale 製品コンポーネントによる SmartTier for Oracle について
      4. VMware ゲストでの Veritas InfoScale 製品コンポーネントを使ったデータ移行
        1.  
          データ移行のタイプ
      5. VMware ゲストでの Veritas InfoScale 製品コンポーネントを使ったデータベースのパフォーマンス改善
        1.  
          Veritas InfoScale 製品コンポーネントのデータベースアクセラレータについて
      6.  
        VMware ゲストでの Veritas InfoScale 製品コンポーネントを使ったストレージ管理の簡素化
    7. VMware ディスク上の Storage Foundation Cluster File System High Availability を使った高速フェールオーバー用仮想マシンの設定
      1.  
        VMware ゲストでの Storage Foundation Cluster File System High Availability の使用例
      2.  
        VMware 仮想環境での Storage Foundation Cluster File System High Availability の動作
      3.  
        Storage Foundation の機能と互換性のマトリックス
      4. VMware ESXi での Storage Foundation Cluster File High System High Availability の設定について
        1.  
          SFCFSHA 設定の計画
        2.  
          パスワードなし SSH の有効化
        3.  
          CP サーバーと管理ポートへの TCP トラフィックの有効化
        4. CP サーバーの設定
          1.  
            SFCFSHA 用のコーディネーションポイントサーバーの設定
          2.  
            コーディネーションポイントサーバーサービスグループの設定
          3.  
            VCS (Veritas Cluster Server)単一ノードクラスタの設定
        5.  
          SFCFSHA ソフトウェアの配備
        6.  
          SFCFSHA の設定
        7.  
          非 SCSI3 フェンシングの設定
      5. ストレージの設定
        1.  
          仮想マシンでのディスク UUID の有効化
        2.  
          クラスタノードへの Array Support Library (ASL) for VMDK のインストール
        3.  
          ボリュームマネージャ設定からのブートディスクの除外
        4.  
          VMDK ファイルの作成
        5.  
          各 VM への VMDK のマップ
        6.  
          マルチライターフラグの有効化
        7.  
          ノード間で一貫する名前の取得
        8.  
          クラスタファイルシステムの作成
  4. 第 IV 部 参照
    1. 付録 A. 既知の問題と制限事項
      1.  
        実行できない Storage vMotion
    2. 付録 B. 詳しい情報の入手先
      1.  
        Veritas InfoScale のマニュアル
      2.  
        サービスとサポート
      3.  
        Veritas SORT (Services and Operations Readiness Tools) について

Veritas InfoScale コンポーネントについて

Veritas InfoScale 製品は、ストレージ管理と異機種混在ストレージ環境での管理を実現する一連のコンポーネントです。

この節は、必要な製品の判断に役立ちます。

表: Veritas InfoScale コンポーネントの比較 に各製品とそのコンポーネントのメリットを示します。

表: Veritas InfoScale コンポーネントの比較

コンポーネント

コンポーネント

メリット

Cluster Server(VCS)は、管理フレームワークによって、複数の独立したシステムを接続し、システム全体の可用性を向上させます。各システムまたはノードは、それぞれ個別にオペレーティングシステムを実行して、ソフトウェアレベルで連携してクラスタを形成します。VCS では、市販のハードウェアをインテリジェントソフトウェアにリンクすることで、アプリケーションのフェールオーバーおよび制御を実現します。ノードまたは監視下にあるアプリケーションで障害が発生すると、別のノードがあらかじめ定義されたアクションを実行し、クラスタ内のサービスをテイクオーバーして稼動させることができます。

VCS

  • ダウンタイムを最小化します

  • サーバーの統合とフェールオーバーを促進します

  • 実際には異機種混合環境の広い応用範囲を管理します

  • I/O フェンシングを使ってデータ整合性を保護します

  • アプリケーションの高可用性を実現します

DMP(Dynamic Multi-Pathing)は、システムに設定されているストレージデバイスに対するマルチパス機能を提供します。この製品は、DMP メタデバイス(DMP ノード)を作成して、同じ物理 LUN へのデバイスパスをすべて示します。

次のスタンドアロン DMP サービスを提供しています。

  • Dynamic Multi-Pathing for Linux/UNIX

    ESXi ゲスト内で限定的なマルチパスを提供しています。

  • Dynamic Multi-Pathing for VMware

    ESXi ホスト内で統合機能を提供しています。

DMP

  • DMP メタデバイスを拡張して OS ネーティブの論理ボリュームマネージャ(Logical Volume Manager)をサポートします

  • 負荷分散を使ってストレージの I/O パフォーマンスを高めます

  • ストレージパスの障害に対応し、迅速にフェールオーバーします

  • オペレーティングシステムやストレージハードウェアを問わずストレージパスを集中管理します

Veritas Replicator はディザスタリカバリを実現するためにコスト効率の高いデータレプリケーションを IP ネットワーク上で有効にし、従来のアレイベースのレプリケーションアーキテクチャに代わって非常に柔軟なストレージハードウェア非依存型のアーキテクチャを組織に提供します。

VVR

VFR

Volume Replicator(VVR)

  • ブロックベースの継続的なレプリケーションを提供します

  • 帯域幅を効率的に管理します

  • プラットフォーム間のレプリケーションと PDC(Portable Data Container)環境でのレプリケーションをサポートします

VFR(File Replicator)

  • ファイルベースで定期的にレプリケーションを行います

  • 可逆データ転送をサポートします

  • 重複排除

  • 手違いによる書き込みからターゲットファイルシステムを保護します

SF(Storage Foundation)は、VxVM(Veritas Volume Manager)、VxFS(Veritas File System)、DMP から成るストレージ管理サービスです。

Veritas Volume Manager は、物理ディスクや論理ユニット番号(LUN)をボリュームと呼ばれる論理デバイスとして管理できるようにするストレージ管理サブシステムです。

Veritas File System は、エクステントを管理単位としたインテントログファイルシステムです。

DMP、VxVM、VxFS

  • 異機種混在環境全体のストレージ利用率を増やします

  • 重複排除と圧縮

  • ストレージの自動階層化

  • ストレージの集中管理

  • 最小停止時間での Easy OS とストレージの移行

  • DMP のすべてのメリット

Veritas InfoScale 製品には VCS の高可用性と SF のすべての機能が組み込まれています。

DMP、VxVM、VxFS、VCS

  • DMP のすべてのメリット

  • SF のすべてのメリット

  • VCS のすべてのメリット

SFCFSHA(Storage Foundation Cluster File System High Availability)は、ストレージエリアネットワーク(SAN)環境で共有データをサポートするために Storage Foundation を拡張します。複数のサーバーがアプリケーションに対して透過的に共有ストレージとファイルに同時にアクセスできます。FSS (Flexible Storage Sharing) 機能を使うと、CVM (Cluster Volume Manager) または CFS (Cluster File System) にローカルストレージまたは市販のストレージを使うことができます。

CVM は VxVM を拡張して共有ディスクグループをサポートします。CFS は VxFS を拡張して並列クラスタをサポートします。

DMP、VxVM、VxFS、VCS、CVM、SFCFSHA

  • DMP のすべてのメリット

  • SF のすべてのメリット

  • VCS のすべてのメリット

  • 共有ストレージ全体の可用性とパフォーマンスを強化した自動化/インテリジェント管理

SFRAC (Storage Foundation for Oracle RAC)は、ストレージ管理と高可用ソフトウェアを統合したスイートです。ソフトウェアは Real Application Cluster (RAC) の環境のパフォーマンス、可用性と管理性を改善するために設計されます。

DMP、VxVM、VxFS、VCS、CVM、SFCFSHA や Oracle RAC のサポート

  • DMP のすべてのメリット

  • SF のすべてのメリット

  • VCS のすべてのメリット

  • SFCFSHA のすべてのメリット

  • Oracle 社のクラスタ化ソリューションを使って完全統合すると同時にデータベース管理を単純化する Oracle RAC をサポートします

Veritas InfoScale Operations Manager は Veritas InfoScale 製品に集中型管理コンソールを提供します。Veritas InfoScale Operations Manager を使うと、ストレージリソースの監視、視覚化、管理、レポートの生成が可能です。

N/A

  • Veritas InfoScale 製品の各種機能を標準的な方法で集中的に管理します

  • 個々のホストとそのストレージを管理するビジュアルインターフェース

  • 複数のオペレーティングシステム間で、データセンターで動作している Veritas InfoScale 製品のすべてのインスタンスを表示します

Cluster Server(VCS)エージェントは特定のリソースとアプリケーションに高可用性を提供します。各エージェントは特定のタイプのリソースを管理します。通常、エージェントはリソースの開始、停止、監視を行い、状態の変化を報告します。

Veritas InfoScale の別売のオプション製品(High Availability Agent Pack)を使うと、このリリースで提供されるエージェントに加えて他のエージェントも利用できます。エージェントパックは現在発売されているエージェントを含んでおり、現在開発中の新しいエージェントを追加するために年 4 回再リリースされます。

最新のエージェントは、次の SORT (Symantec Operations Readiness) Web サイトでダウンロードできます。

https://sort.veritas.com/agents

VCS

VCS のすべてのメリット