Cluster Server 7.3.1 管理者ガイド - Linux

リソースの監視について

VCS エージェントは、MonitorInterval または OfflineMonitorInterval リソースタイプ属性で定義されている監視間隔（秒単位）の値に基づいて、定期的にリソースをポーリングします。 各監視間隔の後、VCS はそのリソースに対する監視エージェント関数を呼び出します。 たとえば、プロセスオフライン監視で、各プロセスリソースに対応するプロセスエージェントの監視エージェント関数は、各監視間隔でプロセステーブルをスキャンし、プロセスがオンラインになっているかどうかを確認します。 プロセスオンライン監視で、監視エージェント関数は監視しているプロセス ID の状態について、オペレーティングシステムに問い合わせます。 マウントエージェントの場合は、各マウントリソースに対応する監視エージェント関数は、ブロックデバイスがマウントポイントにマウントされているかどうかを確認します。 これを判断するため、監視関数はマウントテーブルのスキャンなどの操作を実行するか、statfs と同等のコマンドを実行します。

インテリジェントな監視フレームワーク（IMF）では、VCS はポーリングベースの監視に加えてインテリジェントなリソース監視をサポートします。 IMF は VCS のエージェントフレームワークの拡張機能です。 IMF 対応の VCS エージェントのインテリジェントな監視機能は有効または無効にできます。 IMF 対応エージェントについて詳しくは、『Cluster Server 付属エージェントリファレンスガイド』を参照してください。

インテリジェントなリソース監視の動作方法を参照してください。

エージェントに対するインテリジェントなリソース監視の手動による有効化と無効化を参照してください。

スクリプトによるエージェントの IMF の有効化と無効化を参照してください。

ポーリングベースの監視は、多数のリソースを用いるシステムの CPU やメモリのようなシステムリソースのかなり大きいパーセントを消費する場合があります。 これは、実行中のアプリケーションのパフォーマンスに影響するだけでなく、エージェントが効率的に監視できるリソースの数も制限します。

ただし、IMF ベースの監視により、ポーリングベースの監視を完全に廃止するか、または頻度を減らすことができます。 たとえば、プロセスのオフラインとオンライン監視では、プロセスで有効にされた IMF ベースの監視によって、ポーリングベースの監視の必要性を完全になくすことができます。同様に vxfs マウントでは、IMF 監視を有効にしてポーリングベースの監視を廃止できます。 こうした監視が占める領域の削減により、他のアプリケーションで使用できるシステムリソースが多くなります。

IMF 対応エージェントによって、VCS は大量のリソースを効率的に監視できるようになります。