Cluster Server 7.4.3 付属エージェントリファレンスガイド - Linux
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MultiNICA エージェントの属性
MultiNICA リソースの設定時には必須属性に加えて、次のうちの少なくとも 1 つの属性セットも設定する必要があります。
IPv4 設定の場合:
Options 属性と RouteOptions属性。または、
IPv4RouteOptions 属性
IPv6 設定の場合:
IPv6RouteOptions 属性
表: 必須属性
必須属性 | 説明 |
---|---|
Device | デバイスと関連するベース IP アドレスの一覧。 この属性は、SystemList 内のシステムごとに個別に指定する必要があります。 デバイスは、一覧状に優先順位に従って指定する必要があります。 エージェントが「起動中」と判別した最初のデバイスがアクティブデバイスになり、エージェントはそのデバイスに、対応する IP アドレスを割り当てます。 ICM(IP Conservation Mode)では、Device 属性で設定したすべての NIC が停止状態の場合、MultiNICA エージェントは 2 分から 3 分経過してからリソースに障害が発生したと判断します。 この遅延は、MultiNICA エージェントが、障害が発生した NIC を数回テストしてからリソースを OFFLINE と見なすためです。 エンジンログは、フェールオーバーイベントの詳細な説明を提供するメッセージを記録します。 /var/VRTSvcs/log/engine_A.log でエンジンログを探します。 システムごとに個別のベース IP アドレスを使って属性をローカライズする必要があります。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - 関連 例:
Device 属性では IPv4 または IPv6 の基本アドレスを使うことができますが、すべての基本アドレスが共通の IP バージョンを使っていることを確認してください。 |
次の属性のいずれか:
| |
NetMask | 基本 IP アドレスに関連付けられるネットマスクを指定します。 この値は 10 進数(基数 10)で指定する必要があります。 この属性は、IP アドレスが IPv4 アドレスであるときに設定します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー 例: "255.255.252.0" |
PrefixLen | CIDR 値として表される IPv6 アドレスの接頭辞を指定します。 IPv6 プロトコルを使うときは、この属性の値を設定する必要があります。 データ形式と値のタイプ: 整数 - スカラー 範囲: 0 から 128 デフォルト: 1000 メモ: この属性のデフォルト値は意図的に無効にされていることに注意してください。 この属性をアクティブにするには、0 から 128 の範囲の値を設定する必要があります。 例: 64 |
表: 省略可能な属性
オプション属性 | 説明 |
---|---|
DualDevice | DualDevice 属性では、デバイスとそれに関連付けられている IPv6 基本アドレスのリストを指定します。 次の情報を指定します。
エージェントが「起動中」と判別した最初のデバイスがアクティブデバイスになり、エージェントはそのデバイスに、対応する IP アドレスを割り当てます。 Device 属性と DualDevice の属性の NIC は、同一で同じ順序になっている必要があります。 IPv4/IPv6 の混在スタックを設定する場合にのみ、DualDevice 属性を使ってください。 その場合、Device 属性を使って IPv4 スタックを設定し、DualDevice 属性を使って IPv6 スタックを設定します。 例: DualDevice@sys1={ eth1 = 2001::DB8, eth2 = 2001::DB9} DualDevice@sys2={ eth3 = 2001::DB10, eth4 = 2001::DB11} |
Failback | この属性によって、現在の NIC が正常であっても、アクティブな NIC を優先 NIC に変更する必要があるかどうかが決定されます。 ICM モードで動作している場合は、値を 0 に変更します。 データ形式と値のタイプ: ブール - スカラー デフォルト: 1 |
IPv4AddrOptions | IPv4 アドレス用の ip addr add コマンドに渡される追加オプションです。 エージェントは IPv4RouteOptions 属性と組み合わせてこの属性を使います。 ip addr add コマンドは次のコマンドとほぼ同じです。 "ip addr add ipv4addr/prefixlen IPv4AddrOptions dev device" メモ: この属性を設定した場合、エージェントは Options 属性を無視し、ifconfig の代わりに ip コマンドを使用します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー 例:
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IPv4RouteOptions | IPv4 アドレス用の ip route add コマンドに渡される追加オプションです。 エージェントは IPv4AddrOptions 属性と組み合わせてこの属性を使います。 ip route add コマンドは次のコマンドとほぼ同じです。 "ip route add IPv4RouteOptions dev device" メモ: Options 属性が設定されており、IPv4AddrOptions と LinkOptions が設定されていない場合、エージェントはこの属性を無視します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー 例:
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IPv6AddrOptions | IPv6 アドレス用の ip addr add コマンドに渡される追加オプションです。 エージェントは IPv6RouteOptions 属性と組み合わせてこの属性を使います。 ip addr add コマンドは次のようになります。 "ip addr add ipv6addr/ prefixlenIPv6AddrOptions dev device" データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー 例: "scope link" |
IPv6RouteOptions | IPv6 アドレス用の ip route add コマンドに渡される追加オプションです。 ip route add コマンドは次のコマンドとほぼ同じです。 "ip route add IPv6RouteOptions device dev" データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー 例:
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LinkOptions | ip link コマンドのオプションを指定します。これによってインターフェースを起動または停止します。ip link コマンドは次のコマンドとほぼ同じです。 "ip link dev up LinkOptions" メモ: この属性を設定した場合、エージェントは Options 属性を無視し、ifconfig の代わりに ip コマンドを使用します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー 例:
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NetworkHosts | NIC の状態を判別するための ping を受信するネットワーク上のホストの一覧。 ホスト名ではなく、ホストの IP アドレスを指定します。 デバイスリストにあるすべての NIC が到達できるホストを含めます。 複数のネットワークホストを列挙した場合でも、monitor は少なくとも 1 つのホストに対する ping テストが正常であれば ONLINE を返します。 IPv4 と IPv6 の両方の NetworkHost アドレスを使うことができ、両方のタイプのアドレスを同じリソースに設定できます。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - ベクトル 例: NetworkHosts = { "2001::1", "192.123.10.129" } |
オプション | 基本 IP アドレスをアクティブデバイスに割り当てるときに使う ifconfig オプション。 この Options 属性か、または IPv4AddrOptions 属性と IPv4RouteOptions 属性の両方のどちらかを設定する必要があります。 この属性は IPv6 をサポートしません。 メモ: IPv4AddrOptions 属性または LinkOptions を設定すると、エージェントは Options 属性を無視して ifconfig の代わりに ip コマンドを使います。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー 例: "broadcast 172.20.9.255" |
PingOptimize | ネットワーク統計をチェックする前に、broadcast ping を送信するかどうかを判別します。ネットワーク統計は、MII がサポートされず、NetworkHosts への ping で NIC が動作中であることを確認できない場合に、NIC の状態を判別するために使用します。 この値が 1 の場合は broadcast ping を送信しないことを示し、この値が 0 の場合は broadcast ping を送信することを示します。 データ形式と値のタイプ: 整数 - スカラー デフォルト: 1 |
RouteOptions | デバイスへのベース IP アドレスの割り当て。route add コマンドが後に続きます。 コマンドは、この属性によって指定されるオプションを必要とします。RouteOptions はローカルホストをデフォルトゲートウェイとして設定する場合にのみ適用できます。この文字列を NULL に設定すると、ルーティングは追加されません。 RouteOptions 属性は Options 属性と連携して動作します。 この属性を使うときは Options 属性を設定する必要があります。設定しないと、エージェントはこの属性を無視します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー 例: "default gw 166.98.16.103"" |
Mii | NICが、接続状態を保持するかどうかを定義するフラグ。 このフラグを 1 に設定した場合、エージェントは、ping とパケットカウントの方式の代わりに ethtool と MII のハードウェアレジスタを使います。エージェントは、ネットワークカードの健全性を判断するためにこの方式を使います。 このフラグを 0 に設定した場合、エージェントは、ethtool と MII を使って NIC の状態を監視しません。 データ形式と値のタイプ: ブール - スカラー デフォルト: 1 |