Veritas™ System Recovery 18 Service Pack 3 Management Solution 管理者ガイド
- Veritas System Recovery Management Solution の概要
- Veritas System Recovery Management Solution のインストール
- Veritas System Recovery Management Solution の開始
- リカバリポイントの保存先の管理について
- フィルタの表示について
- 所属別の表示について
- Veritas System Recovery のライセンスポリシーの管理について
- バックアップの管理
- リカバリポイントの管理
- リカバリポイントの仮想ディスクへの変換の管理
- クラウドストレージの管理
- ドライブとコンピュータのリモートリカバリ
- ファイル、フォルダ、ドライブ、コンピュータのローカルリカバリ
- ローカルでの消失データの修復について
- Veritas System Recovery Disk を使ったコンピュータでのローカル起動
- Veritas System Recovery Disk を使ったファイルとフォルダのリカバリ
- Veritas System Recovery Disk でのネットワークツールの使用について
- コンピュータとプロセスの監視
- 付録 A. データベースのバックアップについて
- 付録 B. Active Directory について
- 付録 C. Microsoft の仮想環境のバックアップ
- 付録 D. Veritas System Recovery 18 Management Solution と Windows Server 2008 Core について
VSS 対応データベースのバックアップについて
Veritas System Recovery 18 Management Solution では、Microsoft VSS(Volume Shadow Copy Service)と連携して、次のような VSS 対応データベースのバックアップ処理を自動化できます。
Exchange Server 2007 以降
SQL Server 2005 以降
Windows Server 2008 ベースのドメインコントローラまたはそれ以降
メモ:
クライアントコンピュータで Veritas System Recovery のライセンスを取得しても、VSS を使う権利が与えられるわけではありません。VSS のライセンスは別途 Microsoft 社から取得する必要があります。また、VSS に添付されているライセンス契約や文書に従う必要があります。
VSS 非対応データベースのバックアップについてを参照してください。
VSS 対応データベースは自動的に有効になり、無効にすることはできません。VSS により、IT 管理者はサーバー上のドライブのシャドーコピーバックアップを作成できます。シャドーコピーには、すべてのファイル(開いているファイルを含む)が含まれます。
バックアップポリシーが開始されると、リカバリポイントが作成されることを伝える警告が Veritas System Recovery から VSS に送られます。VSS は、この情報を VSS 対応データベースに送り、データベースを休止(スリープ)状態にします。(デスクトップまたはサーバーにインストールされている Veritas System Recovery は、常に VSS との通信を試み、VSS にデータベース休止の情報を提供しようとします。)
休止状態にある間、データベースはトランザクションログへの書き込みを続行し、Veritas System Recovery は開いているファイルを含む瞬間的なスナップショットを取ります。スナップショットが完了すると、VSS に通知され、データベースがアクティブ化され、トランザクションログはデータベースへの書き込みを続行します(エラーがないこと、および VSS が実行されていることを検証するには、Microsoft エラーログを確認します)。
スナップショットからリカバリポイントが作成されている間に、データベースとアプリケーションはアクティブな状態に戻り、データの書き込みを続行します。この種の統合は、業務上きわめて重要なデータベースのバックアップを、生産性に影響を及ぼさずに、業務時間中にいつでも実行できることを示しています。
VSS 対応データベースのバックアップおよび復元に関するその他の留意点を、以下に示します。
Veritas System Recovery 18 は、VSS テクノロジを実装した Exchange Server 2007 以降をサポートします。ただし、データベースの負荷が高い場合には、VSS 要求が無視される可能性があります。
負荷が最も低い時間帯にバックアップを実行します。
Exchange データベースとともに Veritas System Recovery を実行する場合には他のバックアップアプリケーションは不要です。
指定したデータベースの最新の Service Pack がインストールされていることを確かめます。
Veritas System Recovery がリカバリポイントを作成している間は、Veritas System Recovery によって VSS スナップショットは抑制されます。
リカバリポイントから完全なシステム復元を実行すると、1 つの VSS スナップショットから個々のファイルを復元できます。ただし、Veritas System Recovery を使用して、リカバリポイントファイルを仮想ドライブとしてマウントする(Recovery Point Browser を使用)という復元手順を推奨します。
Veritas System Recovery のリカバリポイントからシステム全体の復元を実行すると、Veritas System Recovery スナップショットの日時より前に取られた VSS スナップショットは、システム全体の復元には使うことができなくなります。
警告:
バックアップを実行しながらデータベースを再構築すると、コンピュータのハードディスクの空き領域が少ない場合、データベースが破損する可能性があります。データベースの破損を回避するには、バックアップを実行する前にデータベースを休止します。また、データベースの再構築または復元をバックアップと同時に行わないようにしてください。競合が発生する可能性がないように、Veritas System Recovery では、VSS スナップショットと Veritas System Recovery スナップショットを同時に取ることはできません。