製品マニュアル
- 第 I 部 概要と計画
- Resiliency Platform の概要
- Resiliency Platform の主な機能とコンポーネントについて
- Resiliency Platform 配備でのレプリケーション
- Veritas Resiliency Platform Data Mover について
- Resiliency Platform を使用したリカバリオプション
- 配備のチェックリスト
- システムの必要条件
- ライセンスの管理
- Web コンソールの使用
- Resiliency Platform の概要
- 第 II 部 仮想アプライアンスの配備と構成
- 配備と構成
- AWS Marketplace 経由での AWS への仮想アプライアンスの配備
- OVA ファイルを使用した AWS での仮想アプライアンスの配備
- AWS でのデータゲートウェイの配備
- PowerShell スクリプトを使用して Azure に仮想アプライアンスを配備する
- Azure Marketplace 経由での Azure への仮想アプライアンスの配備
- vCloud での仮想アプライアンスの配備
- HUAWEI CLOUD での仮想アプライアンスの配備
- Orange Recovery Engine での仮想アプライアンスの配備
- Resiliency Platform コンポーネントの構成について
- 仮想アプライアンスのセキュリティ機能
- Hotfix について
- 更新を適用
- Resiliency Platform への更新の適用について
- YUM サーバーの設定
- 配備と構成
- 第 III 部 Resiliency Domain の設定と管理
- Resiliency Domain の管理
- 新しい Resiliency Platform 構成の開始
- Resiliency Manager の管理
- Infrastructure Management Server の管理
- オンプレミスデータセンターの管理
- クラウド構成の管理
- プライベートクラウド構成の管理
- NetBackup との統合
- InfoScale Operations Manager との統合
- Resiliency Domain の管理
- 第 IV 部 資産インフラの追加
- Resiliency Platform ホスト資産の管理
- VMware 資産の管理
- Veritas Replication VIB の管理
- Hyper-V 資産の管理
- ゲートウェイの管理
- Replication Gateway ペアについて
- データゲートウェイの管理
- エンクロージャ資産の管理
- 第 V 部 ネットワークの管理
- ネットワークの管理
- ネットワークオブジェクトについて
- 設定の管理
- ネットワークの管理
- 第 VI 部 Resiliency Group の操作
- 資産の分類
- Virtual Business Service の管理
- アプリケーションの編成
- カスタムアプリケーションの管理
- Service Objective の管理
- 第 VII 部 ディザスタリカバリの構成
- Resiliency Platform Data Mover を使用した構成
- Amazon Web Services でのリモート回復 (DR) 用仮想マシンの管理
- Azure へのリモート回復 (DR) 用の仮想マシンの管理
- OpenStack へのリモート回復 (DR) 用の仮想マシンの管理
- HUAWEI CLOUD へのリモート回復 (DR) 用の仮想マシンの管理
- Orange Recovery Engine へのリモート回復 (DR) 用の仮想マシンの管理
- vCloud Director でのリモート回復 (DR) 用仮想マシンの管理
- Resiliency Platform Data Mover を使用したリモート回復 (DR) 用の仮想マシンの管理
- Resiliency Platform Data Mover を使用したリモート回復 (DR) 用の物理マシンの管理
- NetBackup を使用した構成
- サードパーティレプリケーション技術を使用した構成
- アレイベースのレプリケーションを使用する場合の VMware 仮想マシンの準備
- アレイベースレプリケーションを使用するための Hyper-V 仮想マシンの準備
- サードパーティのレプリケーション技術を使用したリモート回復 (DR) 用の仮想マシンの管理
- リモート回復 (DR) 用アプリケーションの管理
- アレイベースのレプリケーションを使用する場合の VMware 仮想マシンの準備
- Resiliency Platform Data Mover を使用した構成
- 第 VIII 部 ディザスタリカバリの管理
- 仮想マシンの DR 操作の実行
- 仮想マシンのリハーサル操作の実行
- VBS での DR 操作の実行
- アプリケーションの DR 操作の実行
- 資産の退避
- Resiliency Plan の管理
- カスタムスクリプトについて
- 仮想マシンの DR 操作の実行
- 第 IX 部 製品設定
- 第 X 部 Resiliency Platform API の使用
- 第 XI 部 トラブルシューティングとコマンドラインインターフェースの使用
- トラブルシューティング
- 災害が発生した場合の Resiliency Platform コンポーネントのリカバリ
- 管理者待機状態の解決
- klish メニューの使用
- Application Enablement SDK の使用
- トラブルシューティング
Veritas Resiliency Platform Data Mover が仮想マシンの書き込みを処理する方法
Veritas Resiliency Platform Data Mover では、ESXi ホストで実行されている vtstap サービスを使用し、保護対象の仮想マシンの書き込みをインターセプトして処理します。vtstap サービスは、仮想マシンのストレージからの読み取りを直接処理しながら、ストレージへの書き込みをインターセプトします。
vtstap サービスは、書き込み I/O の場所を記録し、書き込みの順序付けも行います。書き込みは、仮想マシンのストレージに適用され、順序付けられた書き込みがソース Replication Gateway に非同期的に送信されます。ソース Replication Gateway に蓄積される書き込みは、ターゲット Replication Gateway に定期的に送信されます。ターゲット Replication Gateway では、書き込みは順番にターゲットデータセンターのストレージに適用されます。これにより、データはソースとターゲットのデータセンターとで一貫性が保証されます。Resiliency Platform Data Mover は非同期複製を使用するので、ソースとターゲットのデータ間で遅延が生じる可能性がありますが、一貫性は保たれます。
Resiliency Platform Data Mover は、次の手順を示された順序で実行することによって、受信の書き込みを処理します。
ゲスト仮想マシンのオペレーティングシステムでは、仮想マシンのストレージへの書き込みを発行します。
I/O タップモジュール (vtstap) は、I/O の場所を記録します。
IO は、仮想マシンのストレージに書き込まれます。
vtstap モジュールは、I/O データをネットワーク経由でソース Replication Gateway の I/O レシーバへ送信します。
I/O レシーバは I/O を集計します。
ソース Replication Gateway のトランシーバは、定期的に I/O をネットワーク経由でターゲット Replication Gateway のトランシーバへ送信します。
この I/O はその後アプライヤに送信され、アプライヤがターゲットデータセンターのストレージに書き込みます。
Resiliency Platform では、シンディスクを使用した仮想マシンの保護を、仮想マシンのターゲットデータセンターで対応するシンディスクをプロビジョニングすることにより最適化できます。Resiliency Platform Data Mover では、ソースデータセンターのディスクから使用済みのブロックのみをターゲットデータセンターのディスクにレプリケートして、ディスクのシン特性を維持します。Resiliency Platform Data Mover では、シンディスクに加えてシック (lazy zero プロビジョニング) ディスクの使用済みブロックのみをターゲットデータセンターのシックディスクにレプリケートすることもできます。
ソースデータセンターに NFS ベースの Datastore を配備している場合は、ソースデータセンターのディスクタイプに関係なく、ターゲットデータセンターにシックディスクを作成します。これは、NFS 層がシン対応ではないため、必要です。
バージョン 3.1 以前から 3.2 以降にアップグレードするときに、ソースデータセンターにシンディスクが存在し、ディザスタリカバリ (DR) 用の Resiliency Group が構成されている場合、アップグレードした後に既存の Resiliency Group を削除する必要があります。シンプロビジョニング機能を利用する Resiliency Group を再構成します。3.1 Update 1 からアップグレードする場合、この手順は必要ありません。